2017年11月4日土曜日

クロアチア代表メンバー発表(vsギリシャ)

 ロシアW杯欧州予選プレーオフギリシャ戦に向けた代表選手が発表されました。第1戦がホーム(現地時間11月9日、ザグレブ)、第2戦がアウェイ(同11月12日、ピレウス)となっています。


▼GK
ダニエル・スバシッチ(ASモナコ)
ロヴレ・カリニッチ(ゲント)
ドミニク・リヴァコヴィッチ(ディナモ・ザグレブ)

▼DF
ドマゴイ・ヴィダ(ディナモ・キエフ)
デヤン・ロヴレン(リヴァプール)
マテイ・ミトロヴィッチ(ベジクタシュ)
ゾラン・ニジッチ(ハイデュク・スプリト)
シメ・ヴルサリコ(アトレティコ・マドリー)
ヨシプ・ピヴァリッチ(ディナモ・ザグレブ)
イヴァン・ストリニッチ(サンプドリア) 復帰
ボルナ・バリシッチ(オシェク) 復帰
マリン・レオヴァッツ(PAOK) 復帰

▼MF
ルカ・モドリッチ(レアルマドリー) 
イヴァン・ラキティッチ(バルセロナ)
ミラン・バデリ(フィオレンティーナ)
→マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)
マルコ・ログ(ナポリ)
フィリップ・ブラダリッチ(リエカ)
マリオ・パシャリッチ(スパルタク・モスクワ)
ニコラ・ヴラシッチ(エヴァートン) 復帰

▼FW
マリオ・マンジュキッチ(ユヴェントス)
ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ) 復帰
イヴァン・ペリシッチ(インテル)
アンドレイ・クラマリッチ(ホッフェンハイム)
アンテ・レビッチ(フランクフルト) 復帰

▼予備登録
MF マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)
FW マルコ・ピアツァ(ユヴェントス)
FW ドゥイェ・チョップ(スタンダール・リエージュ)
DF ティン・イェドヴァイ(レヴァークーゼン)
DF アントニオ・ミリッチ(オーステンデ)

※追記 バデリが怪我で離脱となりました。代わりに、怪我から復帰したばかりのブロゾヴィッチを予備登録から呼んでいます。

 前回からの変更点としては、ストリニッチ、レオヴァッツ、ヴラシッチ、レビッチがそれぞれ久しぶりに代表復帰となりました。また、前回怪我で離脱したN.カリニッチとバリシッチも復帰しました。

 逆に落選組は、DFミリッチ(予備登録に選出)、チョップ(予備登録)、FWサンティニ(カーン)の2人。また、ブロゾヴィッチ、ピアツァ、イェドヴァイと負傷から復帰間近の3人が予備登録メンバーとして選ばれました。

 負傷者としては、依然チョルルカがアキレス腱断裂で離脱中です。内転筋を痛めているコヴァチッチも復帰までまだ時間がかかる見込みで選外となっています。


 さて、チャチッチ前監督がやっと解任され、ダリッチ新体制になってから初めての代表選考でしたが、最も大きな変更点は左サイドバックの拡充でした。前回のユーロ以降代表から縁遠い存在となっていたストリニッチとレオヴァッツが久しぶりに名を連ねています。
 ここ最近はピヴァリッチがLSBとしてプレーしていましたが、彼は攻撃力に定評がある一方で守備にかなり問題を抱えており、グループステージで首位通過を絶望的にした10月のフィンランド戦でも戦犯級のミスを犯していました。その後チャチッチが解任されダリッチが就任すると、ダリッチは守備面での懸念から本職右サイドバックのヴルサリコを左で使ったほど。ダリッチにとってもこのポジションは懸念材料だったのでしょう。

 しかしながら、今回呼ばれたストリニッチとレオヴァッツが最近呼ばれていなかったことにもまた理由がありました。それは、ストロングポイントの欠如。彼らは器用貧乏な左サイドバックで攻守に50点程度のプレーしかできません。小さくまとまってはいるものの、使ってみれば攻守に物足りないがために呼ばれなくなるのです。これは2014W杯後も、2016ユーロ後でも同じでした。
 そのため、今大会期間ではチャチッチは変化を求め守備に難を抱えるも攻撃面で素晴らしい存在感を見せることができるピヴァリッチを育てようと我慢強く起用していました。
 そもそも、クロアチア代表はヤルニ以降ずっと左SBに悩まされています。そして、国内組など多くの選択肢を試した結果、大舞台になってから結局安定して50点は出せるストリニッチに回帰してしまうというのを繰り返してきています。2014W杯も2016ユーロもそうでした(ブラジルではストリニッチが怪我して離脱しましたが)。今回も同じ、結局進歩がないのです。
 ほかの選択肢として、先述のレオヴァッツとB.バリシッチ(オシェク)がいます。しかし、実はレオヴァッツはLSB問題解決のためオーストリアから帰化させるもストリニッチ以下の落第となった選手。国内組のバリシッチも国内では目立った存在というだけで欧州レベルでは並の選手です。


 左サイドバック以外に目を向けると、現在絶不調のエヴァートンで孤軍奮闘しているヴラシッチが待望のA代表招集を受けました。彼は本当に楽しみ。A代表でもいないタイプのスキルとフィジカルを備えたアタッカーです。

 W杯に出るために勝たなくてはいけません。主将モドリッチにとっても、年齢を考えればおそらく最後の国際大会、期するものがあるでしょう。私はヴァトレニがロシアでプレーするところを見たいし、モドリッチがW杯の舞台で輝くところを見たいです。

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