2015年11月17日火曜日

U21クロアチア代表メンバー(vsスペイン、サンマリノ)

 U21EUROグループステージに向けた試合。ホームでのスペイン戦に向けて、A代表歴のある選手たちをも招集した本気モードです。

GK
ドミニク・リヴァコヴィッチ(ザグレブ)
ヨシップ・ポサヴェッツ(インテル・ザプレシッチ)

DF
ディノ・ミカノヴィッチ(オーフス;デンマーク)
フラン・トゥドール(ハイドゥク・スプリト)
ヨゾ・シムノヴィッチ(セルティック)
ドゥイェ・チャレタ=ツァール(RBザルツブルグ)
ディノ・ペリッチ(ロコモティバ・ザグレブ)
フィリップ・ベンコヴィッチ(ディナモ・ザグレブ)
アントニオ・ミリッチ(オーステンデ;ベルギー)

MF
ヨシップ・ラドシェヴィッチ(リエカ)
マテオ・コヴァチッチ(レアル・マドリー)
マルコ・ログ(ディナモ・ザグレブ)
マリオ・パシャリッチ(モナコ)
アンテ・チョリッチ(ディナモ・ザグレブ)
アンドリヤ・バリッチ(ハイドゥク・スプリト)
ペタル・ブルレク(スラヴェン・ブルポ)

FW
マルコ・ピアツァ(ディナモ・ザグレブ)
ニコラ・ヴラシッチ(ハイドゥク・スプリト)
アレン・ハリロヴィッチ(スポルティング・ヒホン)


 スペイン戦に向け、コヴァチッチ、パシャリッチ、ピアツァ、ハリロヴィッチはA代表よりもU21を優先させる異例の待遇での招集となりました。さらに、シムノヴィッチやチャレタ=ツァール、ラドシェヴィッチなどA代表歴のある選手を盛り込む、本気モードです。

 また、バイエルンなども注目する"神童"チョリッチをはじめとして、モドリッチの後継者と目されるログ、ハイドゥクの宝石バリッチ、姉は世界陸上金メダリストのアスリート一家で育ったヴラシッチといった国内の新鋭も合わさり、非常に楽しみなメンバーです。

2015年11月8日日曜日

クロアチア代表メンバー発表(vsロシア)

 クロアチアサッカー協会は11/17(現地時間)にロシア代表とクロスノダールにて親善試合を行うと、その招集メンバーと併せて発表しました。

GK
ダニエル・スバシッチ(ASモナコ)
ロヴレ・カリニッチ(ハイドゥク・スプリト)
イヴァン・ヴァルギッチ(リエカ)

DF
ヴェドラン・チョルルカ(ロコモティフ・モスクワ)
ドマゴイ・ヴィダ(ディナモ・キエフ)
マルコ・レシュコヴィッチ(リエカ)
ゴラン・ミロヴィッチ(ハイドゥク・スプリト) 初招集
ダリヨ・スルナ(シャフタール・ドネツク)
シメ・ヴルサリコ(サッスオーロ)
ダニエル・プラニッチ(パナシナイコス)
ヨシップ・ピヴァリッチ(ディナモ・ザグレブ)

MF
イヴァン・ラキティッチ(バルセロナ)
ミラン・バデリ(フィオレンティーナ)
マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)
イヴァン・ペリシッチ(インテル)
ドマゴイ・アントリッチ(ディナモ・ザグレブ)
→イヴァン・モチニッチ(リエカ) 追加招集

FW
イヴィチャ・オリッチ(HSV)
マリオ・マンジュキッチ(ユヴェントス)
ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)
アンドレイ・クラマリッチ(レスター・シティ)



 代表ウィーク後にクラシコを控えるモドリッチは招集を回避。他には、ミロヴィッチが初招集され、アントリッチが膝の靭帯断裂から約1年ぶりの復帰。怪我を含めた落選組はロヴレン(リヴァプール)、イェドヴァイ(レヴァークーゼン)、チョップ(マラガ)あたり。
 また、コヴァチッチ(レアル・マドリー)、パシャリッチ(ASモナコ)、ハリロヴィッチ(スポルティング・ヒホン)、ピアツァ(ディナモ・ザグレブ)といった若手の常連組はU21EURO予選でスペインに対抗するため揃ってU21に招集されました。
11/16 追記 怪我により、スバシッチ、チョルルカ、プラニッチ、ラキティッチ、アントリッチが離脱。レギュラー格ばかりも、テストマッチということもあり無理させない方向みたいです。これにより不足したボランチにはモチニッチが約1年ぶりに復帰。また、スバシッチの代役GKはカリニッチが務める予定です。

 チャチッチ監督を迎えて初めての親善試合ですが、11月という日程面やU21の影響もあり必要最小限のメンバーで留め、リスクを抱えた選手も回避しているという印象です。抜けた選手のところに新たな選手を加えることもほぼなく、コアとなるメンバーだけでチームとしての完成度を高めようとする新監督らしい意向も垣間見えるかなと。先月のEURO予選では戦術はコヴァチのおさがりで個に頼っている部分が大きかったため、チームとして新たな選手を試す段階にはないでしょうからね。

 その中で初招集となったミロヴィッチは、国内で首位争いを繰り広げるハイドゥクを支えるCB。ロヴレン、イェドヴァイが負傷に悩まされ、成長株のシムノヴィッチがU21に回ったことでチャンスを得ました。また、復帰のアントリッチは中盤ならどこでもこなしSBやWGにも対応できるマルチロール。本来の能力を発揮できれば、代表の中でも居場所を見つけることは十分可能な選手です。

 ロシア戦は、モドリッチとラキティッチの穴を埋めることになるであろうバデリとブロゾヴィッチの出来が鍵になると思っています。将来を見据えた上でも、この2人の成長は必要なだけに、かなり期待しています。



2015年10月13日火曜日

クロアチア代表、EURO2016グループステージ突破可能性

  クロアチアを含むグループHも残り1節となり、クロアチアがどうやったら突破できるか考えてみたいと思います。

  とりあえず、現在の順位表がこちら。

すでにイタリア、ノルウェー、クロアチアが上位3つを占めることは確定しています。イタリアが突破を決めていますが、首位は確定ではない状態。クロアチアとノルウェーで2位争いを繰り広げてます。

  そして、GS最終節の対戦表がこちら。

クロアチアはグループ最下位のマルタとアウェーで対戦。ノルウェーは、突破を決めた首位イタリアとアウェーで対戦となります。

  まず、順位表を見てわかるように、クロアチアが本戦ストレートインするためには最終戦でマルタに勝つことが必要です。クロアチアはスプリトでのイタリア戦(無観客試合)で起きた"Hakenkreuz Scandal"により、勝ち点1の剥奪処分を受けています。処分がなければ引き分けでも可能性が出てきますが、最下位マルタ相手に引き分けていてはストレートインとか言ってられませんし、とにかく勝ちが絶対条件です。

  また、EURO2016のレギュレーションでは、勝ち点が2カ国間で並んだ場合は当該国間における直接対決の成績で決定する、となっています。クロアチアとノルウェーは既に2試合消化済みで、結果は以下の通り。
3/28 クロアチア 5-1 ノルウェー @マクシミール(ザグレブ)
9/6 クロアチア 0-2 ノルウェー @ウレヴォール(オスロ)
このため、1勝1敗ですが得失点差によりクロアチアが勝ち点で並んだ場合は有利となります。

  以上を踏まえて、クロアチアが勝った上でイタリアvsノルウェーの結果次第でどうなるか場合分けして考えます。
(ⅰ)イタリアがノルウェーに勝利した場合
→1位 イタリア(勝ち点24)、2位 クロアチア(20)、3位 ノルウェー(19)
イタリア、クロアチアが本戦ストレートイン。ノルウェーがプレーオフへ。
(ⅱ)イタリアとノルウェーが引き分けた場合
→1位 イタリア(22)、2位 クロアチア(20)、3位 ノルウェー(20)
イタリア首位通過。直接対決の結果でクロアチアが2位で本戦ストレートイン。
(ⅲ)ノルウェーがイタリアに勝利した場合
→1位  ノルウェー(22)、2位 イタリア(21)、3位 クロアチア(20)
ノルウェー、イタリアが本戦ストレートイン。クロアチアがプレーオフへ。
  つまり、クロアチアがマルタに勝利した場合、ノルウェーが引き分け以下ならばクロアチアは本戦ストレートインということになります。

  まとめると、クロアチアがストレートインするためには以下の条件を満たせば良い、ということになります。
①クロアチアがマルタに勝利する。
②ノルウェーがイタリアに引き分けるか、敗戦する(=勝利しない)。


  こう見ると、他力本願ですが可能性は少なくないのではないでしょうか?突破を決めているイタリアがどれだけのメンバー、どれだけのモチベーションでノルウェーとの試合に臨むかが微妙ではあるものの、負ければ首位陥落ですしなんとかクロアチアを救っていただきたいところです…。

  ただ、まずはクロアチアがマルタに勝たなくてはいけません。マンジュキッチ、モドリッチ、ロヴレンを怪我で欠くアウェーゲームですが、グループ最下位相手ですし当然勝たなくては。Ajmo Hrvatska! Ajmo Vatreni!!

2015年10月8日木曜日

クロアチア代表メンバー発表、招集時会見

EURO2016グループステージも残り2試合。監督交代後初めてのメンバーは以下の通り。

GK
ダニエル・スバシッチ(ASモナコ)
ロヴレ・カリニッチ(ハイドゥク・スプリト)
イヴァン・ヴァルギッチ(リエカ)

DF
ヴェドラン・チョルルカ(ロコモティフ・モスクワ)
ドマゴイ・ヴィダ(ディナモ・キエフ)
デヤン・ロヴレン(リヴァプール)
ヨゾ・シムノヴィッチ(セルティック) 初召集
→ドゥイェ・チャレタ=ツァール(レッドブル・ザルツブルク) 初召集
マルコ・レシュコヴィッチ(リエカ)
ダリヨ・スルナ(シャフタール・ドネツク)
シーメ・ヴルサリコ(サッスオーロ)
ダニエル・プラニッチ(パナシナイコス)
ヨシップ・ピヴァリッチ(ディナモ・ザグレブ) 

MF
ルカ・モドリッチ(レアル・マドリー)
イヴァン・ラキティッチ(バルセロナ)
マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)
ミラン・バデリ(フィオレンティーナ)
マテオ・コヴァチッチ(レアル・マドリー)
イヴァン・ペリシッチ(インテル)

FW
マリオ・マンジュキッチ(ユヴェントス)
ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)
イヴィチャ・オリッチ(HSV)
アンドレイ・クラマリッチ(レスターシティ)
マルコ・ピアツァ(ディナモ・ザグレブ)
ドゥイェ・チョップ(マラガ)

ピヴァリッチとチョップが代表復帰。イェドヴァイ(レヴァークーゼン)が負傷中。前回からの落選はレオヴァッツ(PAOK)、レビッチ(フィオレンティーナ)、ツァクタシュ(ハイドゥク・スプリト)。他にはパシャリッチ(モナコ)やハリロヴィッチ(スポルティング・ヒホン)が落選。
また、招集後にロヴレンが足首靱帯損傷、マンジュキッチがハムストリングの負傷で離脱。さらに、ロヴレンの代役で召集されたシムノヴィッチも足首の怪我で離脱し、代役の代役でチャレタ=ツァールがU21から飛び級で初召集。


チャチッチ監督
「期待されるものは明白だ。持てる力を尽くして、ブルガリアとマルタに勝利するための全てをこなす必要がある。我々が油断すればすべてのチームが脅威となりうるが、私はクロアチアはブルガリアより優れたチームだと信じている。」

「万が一グループ3位で終えることがあっても、勝つ雰囲気を作ることはなお重要であり、プレーオフに備えなくてはならない。私たちに残されたチャンスはもうあと1つというわけではない。」

「ロッカールーム内に問題はないよ、関係はフレンドリーだ。選手たちは責任を感じているし、団結するチャンスだと気付いている。ネガティブな結果を回避するため、自分たちの秘めたる強さに気づくため、そして代表チームが国家の誇りとなるためにやれることをすべてやるつもりだ。」

「選手たちはビッグクラブでの成功だけで満足すべきではない。代表としてプレーすることは何事にも代えがたいものであり、そして今の世代は最高レベルだ。先人たちの成し遂げたものを超えようとするのは当然のことだろう。そうした野心など、隠す必要もあるまい。」

ラキティッチ
「僕らの熱意、欲望に勝るチームはないよ。ベストを尽くして成功を掴むんだ。」

「監督は僕たちのことを信じてくれているし、僕らもそれを分かっている。僕たちはチャチッチ監督の信頼に応えたい。それと同時に、コヴァチ前監督が我々にしてくれたこと全てに感謝してもいるよ。」

チョルルカ
「2試合で勝ち点6を奪うために、出来る限り最高の試合をしなくてはならない。僕らにはできる。ここ3試合の悪い出来はもう忘れた。もう、これ以外に方法はないんだ。」

「こういった状況になってしまったが、追いこまれた時ほどクロアチアは強くなるんだ。」

ピアツァ
「ブルガリアは強い。相手を過小評価すれば、どんな相手も脅威となりうる。僕らはベストを尽くさなくちゃいけないよ。」

バデリ
「ブルガリアとマルタから勝ち点を奪えるかは自分たち次第だ。ブルガリアを相手にすることは簡単じゃないし、特に今回は無観客での試合だ。」

「僕は自分たちの強さを信じている。」

 - - - - - - - - - 

新監督就任もメンバーは大きな変化はなく、アーセナル戦で先制点のOGを誘うなど印象的な出来を見せたピヴァリッチとマラガで奮闘中のチョップが久しぶりに復帰。二人ともディナモザグレブ関係者で、マミッチの犬と言われるチャチッチらしいと言えるかもしれませんが。

状況は厳しいものの、ライバルのイタリアとノルウェーは最後に直接対決を残しているため、2連勝すれば本戦にストレートインできる可能性は十分。さらに、勝ち点が並んだ場合は「当該国間の成績」で比較するのですが、イタリアとは1勝1敗得失点差±0、ノルウェーとは1勝1敗も得失点差は+2と全く不利ではありません(仮にこれでイタリアと並んだ場合はグループの総成績で比較します)。

結果は伴わないものの内容の濃いコヴァチを解任しなければよかったとならないよう、内容よりも結果を優先してほしいところです。


<<現在の順位表>>

1位 イタリア 勝ち点18 得失点差+6 
残試合:アゼルバイジャン(A)、ノルウェー(H)

2位 ノルウェー 勝ち点16 得失点差+2
残試合:マルタ(H)、イタリア(A)

- - - - - 本戦ストレートイン - - - - -

3位 クロアチア 勝ち点14*1 得失点差+11
残試合:ブルガリア(H)、マルタ(A)

- - - - - プレーオフ進出圏 - - - - -

4位 ブルガリア 勝ち点8 得失点差-2
残試合:クロアチア(A)、アゼルバイジャン(H)


<<仮に勝ち点が並んだ場合>>

vsイタリア…1-1(11/17)、1-1(6/13)
勝ち点、得失点差ともに同じ
→グループでの総成績を比較して順位決定

vsノルウェー…5-1(3/29)、0-2(9/7)
勝ち点は同じ、得失点差は+2でクロアチアが優位
→クロアチアが順位で上回ることに

2015年9月6日日曜日

9/3 Azerbaijan vs Croatia

ホームでは6-0で圧勝。アゼルバイジャンはその後監督を代え、同胞のプロシネチュキに。スルナが出場停止で、ライトバックの代役はヴルサリコ、ゲームキャプテンはモドリッチ。


アゼルバイジャン 0-0 クロアチア @バクー

GK:スバシッチ
DF:ヴルサリコ、チョルルカ、ヴィダ、プラニッチ
MF:モドリッチ(71' ブロゾヴィッチ)、バデリ(59' コヴァチッチ)、ピアツァ、ラキティッチ、ペリシッチ(83' N.カリニッチ)
FW:マンジュキッチ

Sub:L.カリニッチ、ヴァルギッチ、ロヴレン、レシュコヴィッチ、レオヴァッツ、ツァクタシュ、オリッチ、レビッチ、クラマリッチ


 最後の詰めの甘さに尽きる。ポゼッションは約7割、終始クロアチアが試合をコントロールするもアゼルバイジャンの堅固な守備を割ることはできなかった。アゼルバイジャンは前回と違い見違えるほど組織的でカウンターから好機も作られたが、拙いフィニッシュワークに助けられた。

 いつもと同様にこの試合もモドリッチとラキティッチが主に起点となり攻撃を組み立ていい形を作るが、ピアツァやペリシッチ、マンジュキッチのシュートが悉く枠外へ。途中出場のコヴァチッチも出場早々に決定機を外した。結果として、クロアチアはアゼルバイジャンの倍のシュートを放つも、枠内シュートは4本ずつと同じ。この詰めの甘さがスコアレスという結果を生んでしまった。
 特に、マンジュキッチはこの試合でワーストと言える出来だった。ポストとして収まりも悪く、後の選手が演出した好機でシュートに持ち込めない場面が多々あり、1トップとしての役目をまるで果たせなかった。調子が悪いだけであって、劣化ではないことを願いたいが。

 また、コヴァチ監督の采配も疑問符の付くものが多かった。スタメンにおいてもブロゾヴィッチを外し、バデリを先発。バデリはそつなくプレーしていたが、ブロゾヴィッチの方が優れた選手であることは明確であり、休養を与えるのであれば途中出場させるべきではなかった。
 さらに、マンジュキッチが前線で機能していなかった以上、前線でポストとなれクラブで好調のカリニッチや、モビリティで貢献できるオリッチを投入する手があっただろう。カリニッチの投入の遅さと、いい出来とはいえなかったピアツァではなくペリシッチを下げたことに関しては疑問が残る。ピアツァ(ディナモ・ザグレブ)のフル出場には背後に影を感じざるを得ない。
 しかしながら、最たるものはモドリッチの途中交代だ。試合後には本人も怪我による交代を否定し、なぜ代えられたのか理由が分からない、と述べている。コヴァチ監督は、ノルウェー戦を考慮し中盤で最も走っていたモドリッチを下げた、としているがモドリッチはこの試合のゲームキャプテンであり攻守の要である。これは、所属元であるレアル・マドリーへの配慮ではないだろうか。昨年11月のイタリア戦でモドリッチが負傷した際、代表のチームドクターがモドリッチの回復が遅いことに関してマドリーを批判し、コヴァチ監督が火消しに走った経緯があり、それ故のフル出場回避ではないかと考える。
 
 この試合後にイタリアが勝ったために、クロアチアの首位陥落。こうなるとスヴァスティカ・インシデントで勝ち点を剥脱されたことが響いてくる。次のノルウェー戦もアウェイ、この試合の鬱憤を晴らすような解消を期待したい。

2015年9月3日木曜日

チェルシー15/16シーズン前半戦選手登録

プレミア、CLの登録メンバーが発表されました。新加入の選手には*を、またHGや自クラブ育成枠の選手にはその旨を選手名の横に記載しています。

プレミアリーグ

*登録メンバー
1 アスミル・ベゴヴィッチ* HG
2 ブラニスラヴ・イヴァノヴィッチ
4 セスク・ファブレガス HG
7 ラミレス
8 オスカル
9 ファルカオ*
10 エデン・アザール
12 ジョン・ミケル・オビ
13 ティボー・クルトワ
15 パピー・ジロボジ*
17 ペドロ*
18 ロイク・レミー
19 ディエゴ・コスタ
21 ネマニャ・マティッチ
22 ウィリアン
24 ギャリー・ケイヒル HG
26 ジョン・テリー HG
27 ジャマル・ブラックマン HG
28 セサル・アスピリクエタ

*Under-21の選手 ※BPLでは登録不要
5 クルト・ズマ
6 ババ・ラーマン*
14 バートランド・トラオレ*
16 ケネディ*
34 オラ・アイナ
36 ルベン・ロフタス=チーク

合計19+6名 (HG外選手14名、HG選手5名)

チャンピオンズリーグ

*登録メンバー
1 アスミル・ベゴヴィッチ* HG
2 ブラニスラヴ・イヴァノヴィッチ
4 セスク・ファブレガス HG
5 クルト・ズマ
6 ババ・ラーマン*
7 ラミレス
8 オスカル
9 ファルカオ*
10 エデン・アザール
12 ジョン・ミケル・オビ
13 ティボー・クルトワ
14 バートランド・トラオレ*
16 ケネディ*
17 ペドロ*
18 ロイク・レミー
19 ディエゴ・コスタ
21 ネマニャ・マティッチ
22 ウィリアン
24 ギャリー・ケイヒル HG
26 ジョン・テリー 自クラブ育成
27 ジャマル・ブラックマン 自クラブ育成
28 セサル・アスピリクエタ

*B List (一定の条件を満たした若手選手、登録不要で起用可能、人数無制限)
34 オラ・アイナ
36 ルベン・ロフタス=チーク

合計23+2名 (HG外選手17名、HG選手5名うち自クラブ育成選手2名)


  • プレミアについて
HGプレイヤーが足りないことはもはや恒例であるものの、HG外選手枠も最大17に対して14人登録ということで、まだまだ枠は空いてるということに。ババやズマが今季までU21であることも大きい。
新戦力の背番号はベゴヴィッチが1、ババが6、ファルカオが9、トラオレが14、ジロボジが15、ケネディが16、ペドロが17に決定。6をつけていたアケと16をつけていたヒンケルには非常に悲しいお知らせ。また、ブラックマンの背番号が46から27に変更されていた。

  • CLについて。
プレミアと登録のルールが異なる関係でズマ、トラオレ、ケネディを登録しなければならず、人数的にジロボジが登録から外れることに。フロント手動の獲得ということもあり、これがジロボジに対するモウリーニョの評価なのだろう。
また、HG最低4人+自クラブ育成最低4人という規定に対し、今年もしっかり自クラブ育成2人で臨むので差の2人分が欠員枠ということに。登録枠はフルで使い切らなくてはいけないものではないけれど、やっぱりもったいない気もする。

2015年9月1日火曜日

チェルシーレンタル組 15/16夏

33人のローン移籍が発表されました。時系列順で、上にあるものほど発表が新しいものです。

#34 ジョン・スウィフト
#33 ナザニエル・チャロバ
#32 マイケル・ヘクター
#31 イスラム・フェルツ
#30 ヴィクター・モーゼス
#29 ルーカス・ピアゾン
#28 ジェレミー・ボガ
#27 クリスティアン・マネア
#26 マルコ・マリン
#25 フアン・クアドラード
#24 ネイサン・アケ
#23 クリスティアン・クエバス
#22 アレックス・デイビー
#21 マテイ・デラチュ
#20 モハメド・サラー 
#19 トッド・ケイン
#18 ドミニク・ソランキ
#17 ウリセス・ダヴィラ ※2105年12月にサントス(墨)へ完全移籍決定
#16 ジョアン・ロドリゲス
#15 ウォレス
#14 パトリック・バンフォード
#13 ケンネス・オメルオ
#12 ジョーダン・ホートン
#11 トーマシュ・カラス
#10 ヴィクトリアン・アングバン
#9 ダニーロ・パンティッチ
#8 ネイサン
#7 イザイア・ブラウン
#6 マルコ・ファン・ヒンケル
#5 アンドレア・クリステンセン
#4 マリオ・パシャリッチ
#3 ルイス・ベイカー
#2 クリスティアン・アツ 
#1 スティペ・ペリツァ







#33 Nathaniel Chalobah ナザニエル・チャロバ
MF 20歳 イングランドU21代表
ローン先:ナポリ(セリエA)
レディング行きも噂されるが、まさかのナポリへ武者修行。厳しいポジション争いが待っていると思われるが、必死に揉まれて経験を積んでほしい。


#32 Michael Hector マイケル・ヘクター
DF 23歳 ジャマイカ代表
ローン先:レディング(チャンピオンシップ、英2部)
今夏市場最終日に400万ポンドでお買い上げしたジャマイカ人。英国国籍持ちでHGプレイヤー。今季はそのままレディングにお返し。チェルシーファン&モウリーニョ信者のようなので、夢を叶えるような活躍を。ピアゾンとチームメイトになります。


#31 Islam Feruz イスラム・フェルツ
FW 19歳 スコットランドU21代表
ローン先:ハイバーニアンFC(スコティッシュチャンピオンシップ)
母国スコットランドへレンタル。期待されつつも、下にはソランキらも控えているだけにそろそろ何らかの形で結果が欲しい頃。奮起してほしい。


#30 Victor Moses ヴィクター・モーゼス
FW 24歳 ナイジェリア代表
ローン先:ウェスト・ハム(プレミアリーグ)
プレシーズンでアピールに成功しスカッド入りも、ケネディに押し出される形でローンへ。しかしながら、新たに4年契約を結びクラブからの期待は途絶えていない様子。貴重なHGアタッカー、まずは怪我無く、活躍を。


#29 Lucas Piazon ルーカス・ピアゾン
MF 21歳 ブラジルU22代表
ローン先:レディング(チャンピオンシップ、英2部)
U22の大会でロンドンへの合流が遅れつつも、レディング行きが決まり。段階的に武者修行をしつつ、2部ではあるもののついにイングランド挑戦。ぜひ、結果を残してほしい。


#28 Jeremie Boga ジェレミー・ボガ
MF 18歳 フランスU19代表
ローン先:スタッド・レンヌ(リーグ1、フランス)
ユースカテゴリーでも期待されるAMFが、スペイン行きの噂もあったなかで母国の1部リーグへ武者修行へ。持ち前のドリブルが通用すれば大いにチャンスはあると思うので頑張ってほしい。キンテーロに負けるな。


#27 Cristian Manea クリスティアン・マネア
DF 18歳 ルーマニアA代表
ローン先:ロイヤル・ムスクロン・ペルウェルツ(ジュピラーリーグ、ベルギー1部)

6月の時点でルーマニアのV・コンスタンツィアから獲得していた選手(公式発表はいまだ無し)。17歳の時点でルーマニアA代表に招集された将来有望の右サイドバックで、まずはベルギーで実力を発揮したい。


#26 Marko Marin マルコ・マリン
FW 26歳 元ドイツ代表
ローン先:トラブゾンスポル・クラブ(スーパーリーグ、トルコ1部)
チェルシー加入後4シーズンで5クラブ目のレンタル。怪我が多すぎて完全移籍にはリスクが伴うとの判断か。290万ポンドでの買取オプション付き。


#25 Juan Guillermo Cuadrado Bello フアン・クアドラード
MF 27歳 コロンビア代表
ローン先:ユヴェントス(セリエA)
ペドロの加入もあり事実上の構想外でユヴェントスへ放出。冬の市場で加入後、半年でインパクトを何も残せずイタリアに帰ることに。買取オプションは有り無しどちらの報道も存在。


#24 Nathan Ake ネイサン・アケ
DF 20歳 オランダU21代表
ローン先:ワトフォード(プレミアリーグ)
短期ながら昨季のレディングでの成功を経て、プレミア挑戦。同時に5年の契約延長。下のカテゴリーでは頭2つ抜けた存在だけにワトフォードでも頭角を現したい。


#23 Cristian Cuevas クリスティアン・クエバス
MF 20歳 チリU20代表
ローン先:シント・トロイデンVV(ジュピラーリーグ、ベルギー1部)
STVV3人目。左サイドならどこでもの選手だが、ローン先々で活躍できたイメージがない。ベルギーで他のチェルシー勢と共に頑張って数字を残したい。


#22 Alex Davey アレックス・デイビー
DF 20歳 スコットランド
ローン先:ピーターバラ・ユナイテッド(リーグ1、英3部)
生え抜き長身イケメンCB。去年はスカンソープUtdでプレーし、今季も英3部でプレーすることに。チェルシーとの契約が今季までなので、来年以降どうなるか。1月までの半年ローン。


#21 Matej Delac マテイ・デラチュ
GK 22歳 クロアチアU21代表
ローン先:FKサライェボ(プレミアリーガ、BiH1部)
FKサライェボへ3度目のローン。また、同時に契約を2016年まで1年延長。昨季はFKサライェボで優勝にも貢献し、今季も安定したパフォーマンスを見せたい。2010年からチェルシーの選手だが、労働許可の問題で青いユニを着てプレーしたのは14/15のプレシーズンの1度だけ。


#20 Mohamed Salah モハメド・サラー
FW 23歳 エジプト代表
ローン先:ASローマ(セリエA)
歩く問題児の仲間入りを果たし、ローマへ。契約形態は、1年間のローン+買取オプションをいつでも行使可能というもの(CFC公式)。また、ディ・マルツィオ曰く、ローン費用が500万ユーロ、買取額が1500万ユーロで、一定の試合数出場すれば買取義務が発生するとのこと。実質的な完全移籍で、買った時は1300万とかだったのでいい商売なんじゃないですかね。


#19 Todd Kane トッド・ケイン
DF 21歳 イングランド
ローン先:N.E.C.ナイメヘン(エールディヴィジ)
3年の契約延長を経てN.E.C.へ。契約切れる前に売却されると言われていただけに、延長&再レンタルは少し驚き。ちなみに、N.E.C.はフィテッセのライバルクラブだそうで、色々アレらしい。


#18 Dominic Solanke ドミニク・ソランキ
FW 17歳 イングランドU19代表
ローン先:フィテッセ(エールディヴィジ)
オランダ支部5人目。当初はチェルシーに残す予定だったが、ストライカーが欲しいというフィテッセ側の強い希望によりローンが決定。求められて移籍したのだから出場機会は少なくないと思う。ただし、FIFAの規定により18歳になるまでは出場不可。 ※FIFAからの許可が降り18歳になる以前から出場できるようになりました。


#17 Ulises Davila ウリセス・ダヴィラ
MF 24歳 メキシコ
ローン先:ヴィトリア・セトゥーバル(リーガNOS、ポルトガル1部)
昨季後半に引き続いてヴィトリアでプレーすることに。本人がヴィトリア行きを望んでいたそうでモウリーニョとも話して決めたとのこと。メキシコ代表に呼ばれるくらい頑張ってくれないと多分戻ってこれない。


#16 Joao Rodriguez ジョアン・ロドリゲス
FW 19歳 コロンビアU20代表
ローン先:シント・トロイデンVV(ジュピラーリーグ、ベルギー1部)
期待されてるけど労働許可下りない組の1人。昨季はバスティアとヴィトリア・セトゥーバルでプレー、とは言っても全然出れてなかったっぽいので、今季は頑張りどころ。STVVは今季のベルギー支部になりそう。


#15 Wallace Oliveira dos Santos ウォレス
DF 21歳 ブラジル
ローン先:カルピ(セリエA)
1シーズンぶりにイタリアへ。昨シーズンはフィテッセでプレーも、目立った活躍を見せられないだけでなく、逮捕されたりと大変そうだった。RBとしては守れな過ぎると終盤はRWGとして起用されていたが、今季はどうなるか。€10mの買取OP付きらしい。


#14 Patrick Bamford パトリック・バンフォード
FW 21歳 イングランドU21代表
ローン先:クリスタルパレス(プレミアリーグ)
昨シーズンの2部最優秀選手。新たにチェルシーと3年契約を結び、今季はプレミア挑戦。年齢も近いイングスが2部で20ゴール決めて昇格後プレミアで11ゴールなので、10ゴールを目標に頑張ってほしい。


#13 Kenneth Omeruo ケンネス・オメルオ
DF 21歳 ナイジェリアA代表
ローン先:カスムパシャSK(スーパーリーグ、トルコ1部) 
買取オプション付き。昨季はボロでプレー。買取OPがついたという事は、チェルシーでの将来は厳しいんだろう。春先に自分で「オメルオはトップチームでの用意ができている」というBBCの記事をツイートしちゃったりしてたので、少し悲しい。


#12 Jordan Houghton ジョーダン・ホートン
MF 19歳 イングランドU20代表
ローン先:ジリンガムFC(リーグ1、英3部)
昨シーズンはU21PLで主にプレーした守備的MFで、CBもできる選手。Under8からチェルシーに所属する生え抜き。1月までのローンだけれども、延長してほしいと頼まれるような活躍を。


#11 Tomas Kalas トーマシュ・カラス
DF 22歳 チェコU21代表
ローン先:ミドルズブラ(チャンピオンシップ、英2部)
英国支部1人目。昨シーズンもボロでプレー。本人曰く「ローンに出るならボロ以外の選択肢はなかった」とのことで、正式契約前からボロのプレシーズントレーニングに参加。昇格に貢献してほしい。


#10 Bekanty Victorien Angban ヴィクトリアン・アングバン
MF 18歳 ナイジェリア
ローン先:シント・トロイデンVV(ジュピラーリーグ、ベルギー1部)
11/12にチェルシーと仮契約を結んで、18歳になったことで今年正式に契約したらしい。アフリカ全体でAMFのプロスペクトだそうで、ベルギー昇格組にどれだけ貢献できるか。STVVなので小野裕二選手と同じチームということになります。


#9 Danilo Pantic ダニーロ・パンティッチ
MF 18歳 セルビアU19代表
ローン先:フィテッセ(エールディヴィジ)
オランダ支部4人目。パルティザンと契約延長せず、6月にフリーでチェルシーと契約したセルビアU19代表の10番。パルティザンとの契約延長を拒否した結果、半年近く干されていたのでまずは試合勘を取り戻すところから。


#8 Nathan Allan de Souza ネイサン
FW  19歳 ブラジルU20代表
ローン先:フィテッセ(エールディヴィジ)
オランダ支部3人目。獲得したばかりのブラジルの新星。ポジション的にも昨季のトラオレが評価の目安になると思うので、それくらいを目指してほしい。


#7 Isaiah Brown イザイアー・ブラウン
FW 18歳 イングランドU19代表
ローン先:フィテッセ(エールディヴィジ)
オランダ支部2人目。昨季はチェルシーでトップチームデビューも果たし、オランダで飛躍の1年にしたいところ。


#6 Marco van Ginkel マルコ・ファン・ヒンケル
MF 22歳 オランダ
ローン先:ストーク(プレミアリーグ)
ベゴヴィッチの取引の一環でストークへ。B2Bとして期待は高いものの、昨季のミランでも怪我に泣かされ。ミランでの終盤はいいプレーを見せていたようなので、プレミアで結果を残してほしい。


#5 Andreas Christensen アンドレアス・クリステンセン 
DF 19歳 デンマークU21代表
ローン先:ボルシア・メンヘングラートバッハ(ブンデスリーガ) ※2年間のローン契約
ボルシアMGに2年レンタルで加入。昨季はフルでトップチームに帯同し、5年の契約延長もしたらしいので、ドイツでレギュラーを勝ち取ってほしい。CB、RB、DMFとユーティリティな選手なので出場機会は少なくないはず。


#4 Mario Pasalic マリオ・パシャリッチ
MF 20歳 クロアチアA代表
ローン先:ASモナコ(リーグ1、フランス)
ファルカオの取引に組み込まれる形でモナコへ。昨季はエルチェでレギュラーとしてプレー。コンドグビアの後釜として期待されてるはずで、CLの経験も積めるとなお良し。同胞のスバシッチが面倒を見てくれてるそう。


#3 Lewis Baker ルイス・ベイカー 
MF 20歳 イングランドU20代表
ローン先:フィテッセ(エールディヴィジ)
期待の中盤はオランダ支部へ。昨季はトップチーム帯同も経て後半戦はMKドンズで活躍。昨季のフィテッセを支えたヴェイノヴィッチとプロッペルの中盤2人が移籍したので、その穴埋めになれれば。


#2 Christian Atsu クリスティアン・アツ 
FW 23歳 ガーナ代表
ローン先:ボーンマス(プレミアリーグ)
昨季はエバートンでプレーも出場機会に恵まれず、ほぼアフリカネーションズカップだけのシーズンに。早い段階で決まったのはボーンマス側の期待の表れだと思うので、昇格組の力になることを期待。


#1 Stipe Perica スティペ・ペリツァ
FW 20歳 クロアチアU21代表
ローン先:ウディネーゼ(セリエA)
昨冬に1年半のローン契約を結んだため、昨シーズンから継続して今シーズンもウディネーゼでプレー。 昨シーズンは9試合1ゴール。スカウティングの評判高いウディネーゼに乞われて移籍しただけに今季は出番を掴んでほしい。

2015年8月30日日曜日

DFラインの話

・ジョン・ストーンズ問題

  チェルシーは6月からストーンズ獲得に動いており、4度のオファーを提出。ケイヒルやテリーなど選手やOBなどのコメントによってメディアもフルに利用し、獲得に全力を注いできた。しかし、全てのオファーを断られ、マルティネス監督はSkyの番組でメディア戦略に不満を露わにし、ケンライト会長直々に非売品だと宣言されてしまった。

 では、なぜここまでストーンズに執心なのだろうか。私は、この補強はストーンズでなくてはならないから、だと考える。
 ストーンズ獲得の名目は「JTの後継者」である。 英国産の高水準な能力を備えた有望株、彼を獲得することは、徐々に衰えゆくJTと伸び盛りのストーンズによる世代交代が可能になる。プランBと言われるガライは28歳であり、短期的に見れば選手層を厚くする補強となるが、長期的に見たとき世代交代を意味する補強ではなく問題を先送りするだけだ。さらに言えば、ストーンズクラスのCBが英国から(=ホームグロウンプレイヤーとして)次にいつ出てくるのか、という懸念も生じる。
 総合的に見れば、ストーンズ獲得は様々なニーズを満たす補強であり、多額の移籍金を費やしてでも獲得したい、ストーンズではなくてはならない補強ということになるのだ。

 また、移籍金が高騰する要因として、HG選手である他にバーンズリーが持つ移籍条項がある。ストーンズは2013年にバーンズリーからエヴァートンに移籍したが、この際に「次回移籍金の15%をバーンズリーが得る」という条項が存在すると報じられている。これが事実ならば、エヴァートンが4000万ポンドを得たい場合は約4700万ポンドが必要ということになる。

 ストーンズ本人は元々チェルシーへの移籍に前向きと報じられており、このチャンスを逃すまいとトランスファー・リクエストを提出した。ストーンズ、チェルシー、エヴァートンの3者の思惑が交錯する非常に難しい案件だが、何とか射止めてほしい。


・イヴァノビッチの扱い

 昨シーズンは影のMVPと言えるほどの活躍を見せアンタッチャブルな存在だったイヴァノビッチだが、開幕早々から低調である。開幕から毎試合のように右サイドから失点し、アンタッチャブルから一転、スタメン落ちを求める声を聞くことが少なくない状況だ。

 しかしながら、彼との契約は残り1年である。これが状況を難しくしている。チェルシーは30歳以上の選手に対し長期契約を提示せず、単年契約を提示しそれを毎年更新していく方針をとっている。これは安定を求める選手たちにはウケが悪く、案の定イヴァノビッチも難色を示したそうだ。そこで、チェルシーは副キャプテンというポストを彼に与えることで、目に見える形で彼がクラブに必要だということを示した。
 この状況で、イヴァノビッチをレギュラーから外すことは彼との契約延長交渉が暗礁に乗り上げるというリスクを孕んでいるわけだ。今は低調な出来に終始しているが、CBとRBを高い水準でこなせ、セットプレーで重要なゴールをもたらすこともできるイヴァノビッチが必要な存在なのは間違いない。モウリーニョも彼を高く買っているだけに、難しい舵取りが求められている。

 とりあえず、彼が復調することがチームにとって間違いなくベストなので早くトップフォームを取り戻してほしい。


・DFライン全体を見て

 CBに関しては、JT・ケイヒル・ズマとイヴァノビッチのマルチロールで枚数は揃っているが、JTに陰りがみられてきたこととイヴァノビッチの極めて低調な出来が重なったためにクオリティの面でもう1枚補強したいところ。先述したストーンズがベストだが、ガライでも短期的な問題解決にはなりえる。
 ただ、ズマの存在により競争が激化しているのはポジティブな一面だろう。現チームでポジション争いが存在する数少ない場所であり、競争はチームの活性化に繋がる。
 昨季はこれに若手枠でクリステンセンがいたが、今季はアイナとクラーク=ソルターがトップチーム帯同となっている。彼らはクリステンセンと比べてしまうと落ちる印象であり、戦力としては計算しがたい。やはり、もう1枚加えられるとベストか。

 SBに関しては、右がイヴァノビッチ・アスピリクエタ・ズマ、左がアスピリクエタ・ババ・ズマ・トラオレ。昨季のフィリペを考えれば分かるように、ターンオーバーに乏しいモウリーニョ下では枚数は足りている。ババができる限りチームに早く馴染み、アスピのマルチロールによってイヴァノ・アスピ・ババでの競争に期待したい。ここにRBもできるストーンズが加わればなお良いのだが…。

 そもそも、失点数の問題はDFラインだけに責任はないし、2ボランチのセスクマティッチが非常に酷いことも大きな要因の一つ。ただ、守備組織の改善がすぐにできることはないだろうし、433にするにもアンカータイプはミケルのみ。ガツンと大きな刺激を与えるにはやはり補強ということになるだろう。市場が締まる9月1日までの動きに期待するほかないのが現状か。

2015年8月29日土曜日

クロアチア代表メンバー招集(vsアゼルバイジャン、ノルウェー)

現地時間9/3に行われるアゼルバイジャン戦(EURO2016グループステージ、バクー)、9/6に行われるノルウェー戦(EURO2016グループステージ、オスロ)に向けて、代表メンバー24名が発表されました。

GK
ダニエル・スバシッチ(ASモナコ)
ロヴレ・カリニッチ(ハイドゥク・スプリト)
イヴァン・ヴァルギッチ(リエカ)

DF
ダリヨ・スルナ(シャフタール・ドネツク)
シメ・ヴルサリコ(サッスオーロ)
マルコ・レシュコヴィッチ(リエカ)
ヴェドラン・チョルルカ(ロコモティフ・モスクワ)
デヤン・ロヴレン(リヴァプール)
ドマゴイ・ヴィダ(ディナモ・キエフ)
ダニエル・プラニッチ(パナシナイコス)
マリン・レオヴァッツ(PAOK)

MF
ルカ・モドリッチ(レアル・マドリー)
イヴァン・ラキティッチ(バルセロナ)
マテオ・コヴァチッチ(レアル・マドリー)
ミラン・バデリ(フィオレンティーナ)
マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)
ミヨ・ツァクタシュ(ハイドゥク・スプリト) 初召集

FW
マリオ・マンジュキッチ(ユヴェントス)
イヴィチャ・オリッチ(HSV)
イヴァン・ペリシッチ(ヴォルフスブルグ)
アンドレイ・クラマリッチ(レスターシティ)
ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)
アンテ・レビッチ(フィオレンティーナ)
マルコ・ピアツァ(ディナモ・ザグレブ)




前回からの変更は、ハイドゥクのツァクタシュがU21からA代表に初召集。負傷していたモドリッチとレシュコヴィッチが復帰。また、シムノヴィッチ(ディナモ・ザグレブ)、シルデンフェルド(ディナモ・ザグレブ)、イェドヴァイ(レヴァークーゼン)、トメチャク(リエカ)、ミリッチ(ハイドゥク・スプリト)、ハリロヴィッチ(スポルティング・ヒホン)、ヤヤロ(パレルモ)、パシャリッチ(ASモナコ)、ログ(ディナモ・ザグレブ)、シャルビーニ(リエカ)、シトゥム(スペツィア)、チョップ(マラガ)あたりが落選となりました。イェドヴァイは怪我の回復が思わしくないようです。

あとは、移籍期間中ということでコヴァチッチやマンジュキッチなど、少なくない数の選手が所属チームが変わっています。


ニコ・コヴァチ監督
「ハリロヴィッチ、パシャリッチ、ログ、シムノヴィッチといった若手はA代表に呼ぶことを考慮されるのに疑いない力を持った選手たちだが、同時に我々はU21代表チームのことも念頭に置かなくてはならない。U21が勝利でスタートすることは重要であり、その経験は選手たちにとっても有益だ。大多数のA代表選手もアンダー世代に大きな貢献を果たしてきた。」

「アゼルバイジャンとノルウェーには我々のホームでいいゲームをしたが、この2勝は忘れる必要がある。今回はより難しいものになる。アゼルバイジャンは同胞のプロシネチュキが新たに監督となり、いいチームを作っている。彼らの結果を見れば分かるだろう。私たちは高い能力を持ち合わせているが、それは我々のアプローチがプロフェッショナルかつ集中されたものでない限り発揮することができないんだ。」

「ノルウェー戦で得られるものを私たちは分かっている。EURO本戦出場は私たちの目標であり、1年前から取り組んできた。今のところは、いい仕事ができていると思うよ。だが、完遂させなくていけないし、今回も今までと変わることなくプレーしなくてはね。いい準備とチームスピリット、全力投球が必要だ。そうすれば、結果がついてくるさ。」

2015年8月12日水曜日

8/8 Chelsea vs Swansea

いつもより早い開幕戦。勝ちなしで臨んだ開幕戦。

チェルシー 2-2 スウォンジー @スタンフォード・ブリッジ
得点者:Oscar(23')、Ayew(29')、O.G.(30')、Gomis(55' PK)

GK:Courtois(退場 52')
DF:Ivanovic,Cahill,Terry,Azpilicueta
MF:Cesc(Zouma 76'),Matic,Willian(Falcao 84'),Oscar(Begovic 54'),Hazard
FW:Costa

Sub:Mikel,Ramires,Moses,Remy

クルトワ退場前までの約50分は、PSMとは一味違う、ちょっぴりの期待を抱かせるものだった。まず、動きの質そのものが違った。試合に向けてきっちりコンディション調整すればこれくらいはやれるのだと、少し安心した。

プレシーズン通して上積みが感じられないと述べてきたが、この試合からはオスカルの存在感にそれを感じることができた。ボールを引き出す動きに、アグレッシブなプレー選択。昨季までのチームのアクセントとなり、ゴールも決めてみせた。

ベゴヴィッチも、いきなり困難な状況でのデビューとなったが素晴らしかった。チームに勝ち点1を齎したのはまさしく彼だった。

クルトワの退場シーンについては、"決定機"かどうか騒がれてるが、あれを決定機阻止と見做さなかったら今以上に問題視されていたのは間違いない。細かいところでの疑問はあったものの、オリバーは終始上手く裁いていたと思う。

クルトワ退場後はスクランブル。かなり難しい試合になってしまった。点を捥ぎ取って欲しかったが、仕上がってないチームに10人で結果出せは少し酷な気もする。

気になったのはセルビア2人組。イヴァノビッチはモンテーロにやられっぱなし。副キャプテンなんだから、プレーでチームを引っ張らないと。

マティッチは前半からサボっていた。寄せない、軽い、戻らない。チェルシー復帰当初のガツガツした姿勢、求められたタスクを確実に遂行する意識、どこにいってしまったのかな。ベンフィカで今のプレーをしていたのなら、再獲得してなかったと思う。競争相手がおらず刺激が足りないのだろうか。残念だ。

期待を抱いただけに、11人の状態で90分見てみたかった。ただ、この期待はあくまでプレーシーズンで期待値が低下したことによる相対的なもの。オスカルはこれをフルシーズン続けられるか。セスクはまた後半戦バテるのか。コスタはどれだけピッチにいてくれるのか。不安は尽きない。

次はこのタイミングでシティ戦、引き分けで御の字だろうか。

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メディカルスタッフの件について。
モウリーニョの言い分は理解できるが、何もメディアを使うことはなかっただろう、と。一方で、ピッチ上の最高権力者はモウリーニョであり、エヴァさんもその意に背いてしまったことは非である。互いが互いをプロとしてリスペクトして、上手くチームワークを保っていられたらよかったのだけど。
ただ、エヴァさんが美人な女医であるとか、人気があるとか、この問題に関係ないところをバックボーンとした意見が散見されたのが残念だった。一面的な視点は怖いと改めて。
もっと上手くやってほしかったけど、大事になってしまった以上、早く収めてクラブとして前を向いてほしい。

2015年8月4日火曜日

8/1 Chelsea vs Arsenal

コミュニティーシールド、負けました。ちなみにCS制したチームがリーグ優勝したのは10/11のユナイテッドが最後みたい。

チェルシー 0-1 アーセナル @ウェンブリー
得点者:A. Oxlade-Chamberlain (24' assist by Walcott)

GK:Courtois
DF:Ivanovic,Cahill,Terry(Moses 82'),Azpilicueta(Zouma 69')
MF:Ramires(Oscar 54'),Matic,Willian,Cesc,Hazard
FW:Remy(Falcao HT)

Sub:Begovic,Mikel,Cuadrado


とりあえず、動きが重かったのは仕方ないところも。アメリカでトレーニングキャンプして帰国は水曜。試合も週2ペースでこのCSが4試合目。それにCSはおろか、開幕でもなくてもっとシーズンの後ろの方にピークが来るようにコンディション調整してるはず。

失点時にチェンバレンにかわされたアスピリクエタなんてその筆頭。23日のNYレッドブルズ戦に90分、26日のPSG戦も90分、29日のバルセロナ戦は62分出場。プレシーズンキャンプに加えて、フィリペがコパと移籍の関係でPSTに帯同しなかったためにレフトバックを3試合ほぼ1人で担当したわけで、そりゃ身体も重かろうと。十分なコンディションならもっとうまくやれたと思った。でも、チェンバレンは上手かったです。

他の選手たちも含めて、個々はこれから仕上がってくれればいいのではという印象。ただ、この敗戦が重く感じるのは、昨シーズンからの積み上げが感じられなかったから。勿論アーセナル相手に負けたこともあるのだけれども。

スタメン選びからそう。PSMで好印象のモーゼスあたりは試して良かったところで、蓋を開けてみれば昨季と変わらず。それも、セスク10番でラミレスをボランチに起用するガチガチ仕様。そこまでするなら、勝たなきゃ。

試合内容も昨季よく見たもの。熟成路線とか言えば聞こえはいいけれど、それで昨季CLはどうなりましたか、と。決定機も、良いクロスをラミレスがクリアしたやつと、アザールがふかしたやつと、オスカルのFKぐらいじゃないだろうか。チェフにもっと仕事をさせたかった。

ということで、全体通して選手たちよりも、移籍市場の動き方から感じていた首脳陣のアプローチへの不安が強まった試合でした。

移籍市場での振る舞いについても、今夏は"ONE IN - ONE OUT"で状況を変えるには獲得と放出がセット。ファルカオとベゴヴィッチはドログバとチェフの後釜。フィリペが抜けたところにはババが来る。他に獲得へ動いてるストーンズも、JTの後釜という位置づけで潜在的なone in-one outということ。

3列目のことがよく言われるし自分でも不満であるけれども、ミケルはモウリーニョの希望で移籍阻止。ラミレスは水面下で契約延長が進んでると言われてきてる。つまり、OUTがない以上は誰も来ない。一方で、ロフタス=チークについてモウリーニョは「たとえ試合に出れなくても、彼の成長にとっては我々とともにいるのがベスト」という姿勢なので、過度な期待はできない。結局は昨季と同じ4人で闘うということで、ここも現状は熟成路線。

モウ3シーズン目、大丈夫かな。

2015年6月9日火曜日

6/7 Croatia vs Gibraltar

クロアチア 4-0 ジブラルタル
得点者:シャルビーニ(7')、コヴァチッチ(15')、マンジュキッチ(53' PK)、クラマリッチ(77')

GK:スバシッチ
DF:ヴルサリコ、イェドヴァイ、レシュコヴィッチ、レオヴァッツ
MF:バデリ(パシャリッチ 65')、ブロゾヴィッチ(ヤヤロ 65')、ピアツァ(ペリシッチ 57')、コヴァチッチ(クラマリッチ HT)、シャルビーニ(レビッチ HT)
FW:マンジュキッチ(カリニッチ 57')

システムは4231。

親善試合、超がつくほどの格下ジブラルタルとの試合でした。ジブラルタルはまだFIFAに加入してないのか、FIFA非公認の親善試合だったみたいです。

CLや国内カップ戦の都合でラキティッチやスルナ、チョルルカなど多くの主力を欠いた中の試合に。キャプテンのスルナと、副キャプテンのモドリッチがいないため、マンジュキッチがキャプテンを務めました。マンジュキッチ交代後のキャプテンはペリシッチに。


コヴァチ監督 試合後会見

「今日見たものは非常によかった、とくに前半はね。多くのチャンスを作ったし、後半も非常にポジティブなものだった。私にとって、親善試合を通して自分の選手を確認することは重要なんだ。長く、タフなシーズンの後だしね。」

「沢山の観客からいいサポートを受けることができたね。試合を楽しんでもらえたと思う。私たちの使命は果たせたかな。」

「(初めてキャプテンを務めた)マンジュキッチは自分のために、そしてチームのために仕事をやり遂げた。ゴールも決めたしね。イタリア戦向けて、彼の力を再び示せたと思うよ。」

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フルマッチがここから見れます(代表公式チャンネル)。国内でテレビ放送がなかったそうで、そのためYoutubeで配信ということになったそうです。

試合については、ジブラルタルとの力の差が大きすぎて一方的でした。裏とり放題だったので、サイドに展開して裏抜けクロス…みたいな形で何度もチャンスを創出。コヴァチッチやカリニッチがちゃんと決めていれば7-0くらいでもおかしくなかったです。

ということで、各選手について思ったことを書くだけにします。

スバシッチ
ほぼ仕事なし。1度処理ミスがあったけど、あれだけ暇な時間があったわけだししょうがない。

ヴルサリコ
オーバーラップとクロスで多くのチャンスを創出。よかった。セリエで自信をつけてきたのか、風格が出てきた。

イェドヴァイ
MoM候補の1人。縦パスをバンバン入れ、試合を作り、チャンスを生み出しまくった。この彼のゲームメイクスキルは本当に凄い。守備でもDFリーダーとして存在感。そして、いつも通りイエローももらいました。

レシュコヴィッチ
可も不可もないが、存在感では年下のイェドヴァイに完敗。

レオヴァッツ
ヴルサリコほどではないものの、クロスで貢献。ただ、飛び抜けたものがないのでこれだとプラニッチやストリニッチには勝てないかな。ちょっと期待外れでした。

バデリ
底でゲームメイク。ヴィオラで復活した彼のおかげで中盤はグッと厚くなった。

ブロゾヴィッチ
MoM候補の一人。攻守に圧倒的な存在感。パス、ドリブル、運動量、オフザボール、ポジショニング、全てで目を見張るものを披露。

シャルビーニ
先制点は良かった。フリーランの精度も上昇していて、いい選手になったなあと。シュートの精度をもっと上げればジョーカーとして大きな期待。

コヴァチッチ
躍動はしていたものの、シュート外しすぎ。前半でハットトリックも十分にできたはず。基本的には良かったのに、シュート外しすぎで不貞腐れるソーンも。

ピアツァ
抜群のスピードで裏をとりまくり、決定機を多く作った。かつての足が速いだけの若手の姿はそこにはなかった。それだけに、ゴールが欲しかったかな。

マンジュキッチ
PKは疑惑の判定かな。プレー自体はあまり良くはなかったものの、2列目は合わせてプレーする機会が少ない選手ばかりだし仕方ないか。初キャプテン、お疲れ様でした。

レビッチ
個では魅せるも、チームの中で見ると微妙。停滞してしまっている。

クラマリッチ
ゴールは流石。疲れてるのか、キレがなかった。

カリニッチ
あへあへオフサイドマン。オフサイドを逃れた決定機で2つともGKにぶつけたのはいただけない。このままだと次はなさそう。

ペリシッチ
後半の攻撃はほとんど彼から。たぶん、抜いてプレーしてたと思う(小声)

パシャリッチ・ヤヤロ
ブロズ・バデリコンビと比べると明らかに力不足。展開力が落ち攻撃が停滞、守備でもフィルターとして機能しきれず。もうちょっといいプレーが見たかった。


前半、フルタイムのスタッツ












2015年5月28日木曜日

チェルシーの育成について考えてみた。 Vol.2

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 Vol.1では選手育成を行う上での環境面の難しさについて述べた。だが、そもそもチェルシーは「育てないクラブ」なのだろうか。
 チェルシーの育成部門はここ数年、確実に成果を上げている。U21プレミアリーグでは現行のシステムとなった13/14シーズンで優勝、今季も優勝争いを繰り広げた。FAユースカップでも09/10、13/14、14/15シーズンで優勝しただけでなく、決勝進出は4シーズン連続、準決勝進出となれば6シーズン連続だ。国内だけでなく、13/14から導入されたUEFAユースリーグにおいても、初年度はベスト8、14/15シーズンでは優勝と欧州の舞台でも目に見える結果を出している。
 この中で特筆すべきは、FAYCにおける成績の継続性だ。世代が変わってもしっかり結果を残していることは、組織として育成がうまく行われていることを証明している。
 さらに、テレグラフによる The top 35 hottest prospects in English football という特集ではチェルシーから最多の5人が選出された。また、最新(5/25時点)の世代別イングランド代表に関しても、チェルシーからは計19人と最多の招集人数を誇る。
 
CFC
MCFC
MUFC
AFC
THFC
LFC
U21(5/20)
3
0
1
2
4
0
U20(3/20)
2
0
0
1
0
0
U19(3/17)
4
4
0
0
1
0
U18(3/18)
3
1
0
1
3
1
U17(4/23)
2
0
0
2
1
2
U16(3/13)
5
2
0
3
3
0
Total
19
7
1
9
12
3
表:主要クラブにおける最新の育成年代の招集人数

 ただ、この数字はあくまで現所属の人数であり、○○ユース出身といった情報が反映されないことは留意されたい。とはいえ、チェルシーは外から青田買いばかりしているのかと問われれば、答えは否だ。優勝したUEFAユースリーグ決勝のスタメンでは、5人が生え抜き、さらに8人がU13からチェルシーに所属している。中でもEngland Youth Player of the Year に今シーズン選ばれたFWドミニク・ソランキや、来シーズンからトップチーム昇格が決まったMFルベン・ロフタス=チークの2人に至っては、共にU8からチェルシーでプレーする選手だ。

 こうして見ると、チェルシーは育成部門にもしっかりと力を注ぎ、それが結果にも表れてきていると分かる。「チェルシーは育てないクラブ」というのは、限定的な知識のみで形成された誤った印象論にすぎない。むしろ、取り沙汰されるべき問題は、育成された若手や将来を買われチェルシーに移籍した若手がトップチームに反映されないということなのだ。


 では、なぜこうしたアカデミーの素晴らしい成果がトップチームのスカッドに反映されないのだろうか。ビッグクラブとしての立ち振る舞いやチェルシーのトップチームが求める水準など、いくつかの理由はVol.1でも述べたが、ここでは異なる視点で考える。
 それは、イングランドにおけるBチームのあり方についてだ。現時点ではU21のチームがこれに該当するのだが、問題はU21プレミアリーグという独立したコンペティションに属しているということである。現行のシステムでは昇降格も存在し、真っ当なリーグ戦が構成されているように見えるが、世代で区切ることで対戦相手は似たようなレベルの選手ばかりとなり(調整という名目でビクトール・バルデス、ロビン・ファン・ペルシー、ラダメル・ファルカオを同時に並べてくるとんでもないチームもあるのだが)、大差のない選手間またはクラブ間での争いになってしまう。
 これに対して、スペインではレアルマドリー・カスティージャやバルセロナBのように、Bチームが2部や3部といったリーグ戦の中で切磋琢磨している。オランダでも試験的にアヤックス、PSV、トゥエンテの3クラブがBチームを2部リーグに参加させている。イングランドで言えば、Bチームがチャンピオンシップやリーグ1に所属していることになるわけだ。下部リーグとはいえ、所属する選手はそれぞれ育成年代を勝ち抜けた選手や実力を請われた外国人であり、大差ない選手ばかりで構成されたリーグとはまるで環境が異なる。加えて、その環境の中でクラブの命運がかかった昇格降格が伴うシーズンを過ごすわけだ。得られる経験値には目に見えて差が出るだろう。だ。
 実際、レンタルで下部リーグへ武者修行に出ている選手は口をそろえて「ユースカテゴリーとシニアの試合は全くの別物だ」と言っている。シニアの世界では、そのクラブの存在が生活に組み込まれたサポーターが存在する。クラブだけではなく、選手たちにとっても1試合、1プレーがそのままサラリーや契約という形で自らの生活に直結する。フットボールをするということの1選手にとっての重みがまるで違うのだ。
 さらに、2部や3部にBチームが所属することで、経験を積ませる目的でのレンタルを避けられるというメリットもある。チェルシーでは昨シーズンU21の主力だったルイス・ベイカーやジョン・スウィフトなどが今シーズン下部リーグにレンタルされているが、これが不要になる。このことが生み出す利益は多い。レンタルには借り手のクラブの事情により、出場機会が確保できないリスクが存在する。例えば、トーマシュ・カラスは今季前半戦はケルンにレンタルされたが全く出番が与えられず、2部のミドルズブラへ再レンタルとなった。Bチームが下部リーグに所属していれば、こうしたリスクや失敗を回避できるうえに、出場機会の調整も自分たちで行えるわけだ。また、選手の視察も容易になる。トップチームの試合がない日ならば監督がホームスタジアムに行くだけで目当ての選手の視察が可能だ。さらには、ホームグロウンの面でも非常に大きな意味を持つ。Bチーム所属ということは当たり前だがチェルシー所属ということであり、その間にホームグロウンステータスを獲得できる。CLや新ホームグロウンルールで重要となるクラブ育成枠(21歳までに3年以上そのクラブに所属した選手)にも自然に該当するようになる。チェルシーやマンシティが登録枠で頭を悩ます一方で、毎シーズン同様に莫大な資金で補強を繰り返すレアルマドリーがCLのクラブ育成枠で苦労しないのもカスティージャの存在のおかげだ。
 FAは育成を重視するのならば、早急にBチームを下部リーグに参加させるべきであろう。チャンピオンシップをはじめとする下部リーグにも歴史はあり、色々と障壁はあるのは間違いない。しかしながら、現行のU21プレミアリーグでは限界を感じざるをえない。

 さて、若手選手とクラブの未来を考えた時、チェルシーが目指すものは何であろうか。有望な若手を多くトップチームに定着させることはもちろん重要だ。しかし、まず我々に求められるのはタイトルだ。今シーズンはFA杯で呆れるほど不甲斐ない敗北を喫したが、COCとリーグの2冠を達成し国内では成功したシーズンだったと言えるだろう。だが、CLではベスト16で敗退しただけでなく試合の内容もお粗末という、不満の残るシーズンだった。来季以降は国内での強さを維持しつつCLで結果を残せるスカッドを構築しなくてはならない。
 そのために求められるのは、現有戦力の上積みだ。選手層が薄いと言われてきた原因はサブメンバーの質の欠乏であり、レギュラーの選手に刺激を与えられる選手が必要なのだ。ボランチではミケルとラミレスが圧倒的にクオリティが足りず、ストライカーではレミーは必要な場面で負傷離脱を繰り返し、ドログバも退団を表明した。他にもクアドラードは冬加入ということを差し引いてもいいところがまるでない。モウリーニョは今季のスカッドを気に入っており誰も放出したくないと言うが、そこに待つのはマンネリだ。彼がレアルマドリーで3年目に失敗した要因の1つが、上積みが3年間で実質ほぼモドリッチのみだったことによる停滞感であることを忘れてはならない。
 この状況下で今後若手がトップチームに割って入るには、上積みとなるレベルの選手になるしかないのだ。そう見なされなかった選手がローン、または売却されるのは残念だが仕方がない。したがって、アカデミーの選手がトップチームに定着するには、ユースチームを卒業した段階でトップチームに通用する実力まで到達するか、ローンでの修行を経て実力を示して戻ってくるしかないだろう。
 ローンでの武者修行を経てトップチーム定着を果たしたのは、現時点でクルトワとズマの2人のみだ。分母の大きさに対してこの少なさには批判もあるが、それほどトップチームに求められるレベルが高いということを示している。加えて、トップチームに還元されなかった選手も売却することでクラブの財政に貢献させたり、獲得したい選手の交渉に組み込みコストダウンさせたりすることも可能だ。チェルシーのローン戦略はこの財政的なメリットが非常に大きく、国内外でビジネスとして称賛、推奨する声も挙がっている。このローン商法に異議を唱える声もよく聞かれるが、断片的な知識による的外れな批判ばかりなので聞き流していればいい。
 もっと言えば、実力が足りずチェルシーと別れを告げることになったとしても、他のクラブで潜在能力を開花させた時に必要ならば再び買い戻せばいいだけだ。マティッチの再獲得がいい例だろう。再獲得のために高額のコストがかかったとしても、必要な補強であれば躊躇う必要などない。「今」を優先してその選手を放出したのと同じように、「今」を優先して再獲得すればいい。相手がレアルマドリーやバルセロナ、PSGでない限りは、チェルシーには再獲得が可能なだけの財力があるのだから。これもまた、チェルシーの強みなのだ。

 長くなったが、結論に入ろう。チェルシーは選手を育てている。これが紛れもない事実だ。しかしながら、最優先すべきはトップチームであり、チェルシーにとって育成とはあくまでトップチームの強化のための一つの手段に過ぎないのだ。チェルシーは育てて勝つクラブではない。勝つために、育成にも力を注ぎつつ、資金力やローンなどフルに活用することで補強と育成を同時に行う。そこで得られたものの中から、その時点での最適解をトップチームに反映させる。これがチェルシーのやり方なのだ。将来的には新ホームグロウン制度などにより育成により比重を置く必要が出るだろうが、その時はその時で同様に最適解を見つければいいだけの話である。
 全てを追い求めても、その全てが得られることはまずない。だからこそ、優先順位を付け、最も重要なものは何なのか、それを見失ってはならないのだ。選手を中心にして考えれば感情的な意見が出てもおかしくないが、あくまで優先されるのはクラブということを忘れてはならない。

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 結論を述べた上で最後に、私自身の希望を少し。モウリーニョは遠くないうちに契約延長にサインする。今の彼はチェルシーの現在だけではなく未来をも見てくれている。私がそう感じたいだけなのかもしれないが。例えば、2014年の夏には "I have this feeling that our academy is bringing players to our level."  述べており"My conscience tells me that if, for example, Baker, Brown, and Solanke are not national team players in a few years, I should blame myself." とも述べている昨シーズンのリヴァプール戦、白旗だとか2軍だとか言われ放題の11人で臨んだ試合では、Timesのオリバー・ケイは「理由が何であれ、チェルシーの監督が若手を抜擢すること自体さえ新鮮に思える。この数年ありえなかったことだ。」と語った。そのチェルシーでモウリーニョは、カラスやアケ、ベイカー、ロフタス=チーク、ブラウンらに少ないながらチャンスは与えた。普段の練習にはソランキやチャーリー・コルケット、ジェイ・ダシルバ、カイル・スコットなど少なくないユースの選手を参加させている。ファンに愛されるモウリーニョが長期政権の実現に成功すれば、今とは異なる、もう一歩進んだチェルシーが見られるのではないだろうか。淡い希望であることを自分で認めながらも、私はそう夢見ている。

チェルシーの育成について考えてみた。 Vol.1

 多くの意見が聞かれるチェルシーの育成問題について、一度自分なりにまとめようと思う。そこで、まずはチェルシーが若手育成を行う上で前提となる環境面について考えた。
 はじめに大きな枠組みで、つまりプレミアリーグ全体を見る必要がある。プレミアリーグでは、下位クラブであっても相当の資金力を持っている。例えば、今シーズンの冬の市場開幕時点で最下位に沈んでいたレスターは、チェルシーやユベントスとマネーゲームを繰り広げた末に1200万ユーロ+オプションでFWアンドレイ・クラマリッチを獲得した。10シーズンぶりにプレミアに昇格したクラブでさえも、ビッグクラブ相手にマネーゲームを繰り広げ、強豪相手に勝利を収める資金力が存在するのである。
 つまり、プレミアでは勝つためにほぼ全クラブが不自由なく補強を行える、ということだ。プレミアリーグには莫大な放映権収入があり、最下位のクラブであっても相当額の金額が分配されるなど、潤沢な収入源が確保されている。そのため、スカウト網やユースを活かし若手を安く仕入れ育てて高く売るというような方法を、プレミアリーグのクラブは採用する必要がない。ビッグクラブだけでなく下位クラブまでが、選手の成長を待たず、即戦力を必要なタイミングで獲得できるわけだ。
 さらに、プレミアリーグでは結果を出せなくては即座に監督のクビが飛ぶ。先述したバブリーな放映権料に各クラブは是が非でもしがみつきたいからだ。降格なんてもってのほか、少しでも上の順位でより高額の収入を得るために負けは許されない。加えて、CL出場を果たせばさらに高額の収入が得られるため、この傾向はビッグクラブにではより顕著となる。そのため、監督は目の前の試合に勝つことを優先せざるをえず、未来を見据え若手を登用する余裕などない。自らの立場を守るためには、潜在能力ではなくその時点で最も実力がある選手11人を毎試合選び、脆弱なポジションがあるならその資金力で即戦力を買う必要があるのだ。要するに、勝つために求められるのはロメウ・ルカクではなくジエゴ・コスタであり、ヨン・グイデッティではなくウィルフレッド・ボニーだったということだ。逆に言えば、ビッグクラブであろうとするのならばライアン・メイソンで満足するのではなくモルガン・シュナイデルランを獲得すべきであったはずである。
 また、監督が変わってしまえば、当然トップチームのコンセプトやスタイルも変わるということだ。頻繁にチームのスタイルが変わり得る状況下では、若手の育成をすることはさらに困難となる。有望株の抜擢はあくまで将来を見越したものであり、短くない期間の我慢を強いられるだろう。しかしながら、目先の勝利を優先したチーム作りをしたにも関わらず、要求を満たす結果に至らずに解任されることがままあるのが現状だ。この上でさらに若手の育成など、求める方が酷というものではないだろうか。若手の育成は、結果が出ずとも支えてもらえる盤石な体制が不可欠であり、必然的に短期政権では不可能なのである。
 結果が出なかった場合には、若手選手自身も現時点での実力不足を槍玉に挙げられ批判に晒されるだろう。そのような状況下で、ファンは未来を見越して我慢ができるだろうか。「ワールドクラスを買え」、「金があるなら使え」、と言わずにいれるだろうか。仮にファンは我慢できたとしよう、フロントは我慢できないはずだ。現状、結果を第一とせず若手の育成にも重きを置くことが可能な人物は、アーセン・ヴェンゲルただ一人である。
 プレミアでは、有望な若手よりも即戦力を優先して起用し、力不足と判断するやいなや新戦力を獲得することは避けられないことなのだ。ましてやビッグクラブであればよりその傾向が強くなる。そんなプレミアのビッグクラブで若い選手が生き残るには、メイソンやエリアキム・マンガラ、ラヒーム・スターリングらのように監督が我慢を重ね使い続けるか、デ・ヘアやエデン・アザール、ティボー・クルトワといった既に突出した実力を持つ選手であるか、アーセナルの選手であるか、このいずれかでしかないのだ。

 次に、チェルシーでの話に移ろう。このように若手の育成が難しいプレミアの中で、チェルシーはそれが特に顕著なクラブである。常勝を宿命付けられたクラブであり、そんな今のチェルシーのトップチームが求める選手というのは、「タイトル獲得に貢献できる」選手だ。加えて、今の監督はジョゼ・モウリーニョ。毎試合勝つための11人を、時には負けないことを最優先した11人を選ぶため、小規模なスカッドを好み、いわゆる少数精鋭でシーズンを戦う。さらに、クラブも潤沢な資金と卓越したスカウト網、交渉力を活かしワールドクラスの選手を常に供給する。
 この中で若手が生き残るには、少数精鋭のスカッドの中で存在感を発揮できる程の実力を既に持つ選手でなくてはならない。現在ではなく未来を買われた選手の居場所を作ることはできないのだ。潜在能力は認められつつもタイトル獲得には力不足と判断された選手たちは、他クラブへローンとなるか放出されるしかないのである。ロメウ・ルカクは「フェルナンド・トーレスとデンバ・バがいるからもう1年ローンで経験を積ませて欲しいと言った結果、戻ってきたらジエゴ・コスタとディディエ・ドログバになっていた。」と言ったが、この発言はチェルシーというクラブを如実に表している。 
 さらに、モウリーニョは「チームのために働ける」選手を重用する。モウリーニョは、チェルシーのために働けないのならアザールであっても放出する、と明言しているほどだ。チームこそが最優先されるものであり、いくら実力や潜在能力があったとしてもチームよりも自分を優先する選手に、モウリーニョは居場所を与えることはない。ポジションは保障されるものではなく実力で勝ち取るものであり、そこで生まれる競争がチーム全体のレベルアップにもつながる。そのため、ルカクやデ・ブライネのように若手が出場機会を求めるのは理解できるが、チームに彼らの居場所が優先的に作られることはないのだ。それに不満を持ち、競争を避け自分を優先した選手は、チームを去るしかない。
 モウリーニョは今のスカッドを若いチームとよく言うが、これはいわゆる若手有望株を指すものではない。アザール、オスカル、クルトワ、クルト・ズマといった若い選手たちは戦力たりうると認められ、ハイレベルな競争に挑み、結果を出してきた選手だ。その証拠に、彼らが今シーズンの2冠に貢献しなかった、と言う人はいないだろう。彼らは皆、チェルシーのタイトル獲得に貢献できる実力を持っている選手たちなのだ。
 また、モウリーニョは自身のスカッド編成について、"I cannot have a squad of 10 men and 10 kids. I must have a squad like we have now of 16 or 17 seniors and three or four kids."言っている。今シーズンで言えば、kids に該当する選手はネイザン・アケ、ルベン・ロフタス=チーク、アンドレアス・クリステンセン、イザイア・ブラウンのことだ。後半戦から3rd GKを務めるジャマル・ブラックマンやルイス・ベイカー、ドミニク・ソランキも限定的だが含まれていいだろう。
 だが、リーグ優勝を決めたクリスタル・パレス戦までの全コンペティションを通して、この7人の出場試合数は9試合(アケ4、RLC2、クリステンセン2、ソランキ1)、時間にして428分に限られてしまっている。つまり、これらの選手(= kids )はトップチームに帯同はしていても、戦力としては考えにくいというのが実際のところなのだ。彼らよりも優れた選手(= seniors )がいる以上、彼らが起用されるチャンスは僅かなのものになってしまうのである。 kids のトップチーム帯同は、ローンに出すことで得られるものよりも、seniors と共に過ごすことで得られるものを優先した結果なのだ。

 プレミアリーグにおいて、そのビッグクラブであるチェルシーにおいて、若手育成はこれほど難しいものなのだ。若手を育てるということにおいて、若手をトップチームのスカッドに置くことと起用することは全く異なる意味合いを持つ。成長のためには出場機会が必要であり、トップリーグであればなお良い。だが、プレミアリーグではその特性上、若手育成の優先度はどうしても落ちてしまう。さらに今のチェルシーでは出場機会を保障することは到底不可能と言わざるを得ない。試合に出場したいのなら、競争に挑み結果を出し、信頼を勝ち取るしかないのである。だからこそ、将来性はあれど実力の劣る若手をスカッドに置けというならまだしも、もっと使え試合に出せ、などというのは全くの見当違いであり本末転倒になりかねないのだ。

 長々とかかってしまったが、まずはここの部分を整理しなければ育成の話はできないと感じたためだ。Vol.2では、チェルシーの育成の現状や今後について考える。

2015年5月25日月曜日

クロアチア代表メンバー招集(vsジブラルタル、イタリア)

現地時間6/7に行われるジブラルタル戦(親善試合、18:00~ ヴァラジュディン)、6/12に行われるイタリア戦(EURO2016グループステージ、20:45~ スプリト)に向けて、代表メンバー30名が発表されました。

GK
ダニエル・スバシッチ(ASモナコ)
ロヴレ・カリニッチ(ハイドゥク・スプリト)
イヴァン・ヴァルギッチ(リエカ)

DF
ヴェドラン・チョルルカ(ロコモティフ・モスクワ)
デヤン・ロヴレン(リヴァプール)
*ドマゴイ・ヴィダ(ディナモ・キエフ)
*ゴルドン・シルデンフェルド(パナシナイコス)
ティン・イェドヴァイ(レヴァークーゼン)
*ダリヨ・スルナ(シャフタール・ドネツク)
*ダニエル・プラニッチ(パナシナイコス)
シメ・ヴルサリコ(サッスオーロ)
イヴァン・トメチャク(リエカ)
マリン・レオヴァッツ(リエカ)

MF
*イヴァン・ラキティッチ(バルセロナ)
マテオ・コヴァチッチ(インテル)
ミラン・バデリ(フィオレンティーナ)
マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)
アレン・ハリロヴィッチ(バルセロナB)
マト・ヤヤロ(パレルモ)
マリオ・パシャリッチ(エルチェ ※チェルシーからのレンタル)
マルコ・ログ(スプリト)

FW
マリオ・マンジュキッチ(アトレティコ・マドリー)
イヴィチャ・オリッチ(HSV)
イヴァン・ペリシッチ(ヴォルフスブルグ)
アンドレイ・クラマリッチ(レスターシティ)
ニコラ・カリニッチ(ドニエプル・ドニプロ)
アンテ・レビッチ(RBライプツィヒ ※フィオレンティーナからのレンタル)
アナス・シャルビーニ(リエカ)
マルコ・ピアツァ(ディナモ・ザグレブ)
マリオ・シトゥム(スペツィア ※ディナモ・ザグレブからのレンタル)  初召集

*…遅れて合流するため、ジブラルタル戦不出場




選手たちは、6/3にザグレブで合流予定で、所属クラブの都合によりラキティッチ、スルナ、ヴィダ、プラニッチ、シルデンフェルドの5人は6/8にチームに合流する予定です。そのため、この5人はジブラルタル戦には不出場となります。

モドリッチは怪我の回復が思わしくないために、招集見送りとなりました。ほかには、チョップ(カリアリ)やミリッチ(ロストフ)、クラニチャール(QPR)などが落選。

スペツィアで26試合5ゴール4アシストのFWシトゥムが初召集となりました。本人も呼ばれるとは全く思っていなかったらしく、驚きを隠せていません。ただ、スペツィアは昇格プレーオフを控えているためにシトゥムを代表に出さない可能性もあるそうです。

イタリア戦はUEFAにより無観客試合の処分が科されています。また、チョルルカもノルウェー戦でレッドカードをもらったので、イタリア戦で出場停止です。



ニコ・コヴァチ監督
「モドリッチと今日話したよ。彼は単純に怪我が治っていないんだ。試合はおろか、練習もまだもできない状態だそうだ。彼がいないことは非常に残念だが、いつも言うように彼の健康が一番重要で、リスクを冒す意味はないんだ。」

モドリッチ
「怪我はまだ治ってないんだ。医者は4~6週間で治ると言っていた。でも、もう5週間経ったけどまだ走ることすらできないんだよ。」

マリオ・シトゥム
「実感がないよ。代表に呼ばれてめちゃくちゃびっくりしてる。呼ばれるなんて、夢にも思ってなかったんだ。僕にとってもうミラクルだよ。」


2015年5月15日金曜日

14/15シーズンを振り返る チェルシー個人編

実質シーズン終了ということで自分なりに、個々をざっくり。よくある10点満点での点数&寸評スタイルです。優勝補正で若干高めかも?


GK

ティボー・クルトワ 6.5
加入初年度ということを考えれば7点でもいいくらい。失点は彼にはどうしようもないものの方が多かった。13/14シーズンで露呈していたセットプレーでの弱さを、圧倒的なハイボールへの強さによって独りで解決しただけでも非常に大きな貢献。課題はフィード、だが成長の兆しは見られる。まだ23歳、末恐ろしい。

ペトル・チェフ 6.5
カップ戦やクルトワのマイナートラブルによって出場機会を得たが、出ればきっちり仕事をこなす姿は胸を打つものがあった。断続的な出場であっても、試合勘なんてチェフには関係ないのかというパフォーマンスだった。難しい役どころの中で、裏方に回りきっちりクルトワを支え、チームを支えたことには感謝しきれない。お願いしますアーセナルだけはやめてください。


DF

ジョン・テリー 7.5
毎シーズン年齢による限界説を覆すが、今シーズンは圧巻のパフォーマンスでリーグでも断トツで最高のCBとであった。さらに、ここぞという時の得点、キャプテンシーとアザールに並びピッチ上で常に不可欠な存在だった。ユースの試合も観に行ったり、色々将来のことも考えているようだがまだやれるだろう。最高に頼れるキャプテン。

ガリー・ケイヒル 5.5
疲労に脳震盪が響いたのか、大事な時期に低調なパフォーマンスを見せ一時期はポジションを失った。W杯もありフル稼働だったのは分かるが、彼に求められる水準からはずっと低いものであった。ズマの台頭で危機感を感じたのか後半に盛り返したが、それでもトータルで見れば低評価とせざるを得ない。

クルト・ズマ 6.0
限られたチャンスをモノにし、必要な戦力と化した。ライトバックやボランチにも対応し、バックアッパーとしても重要な役割を担った。危なっかしいところもあるが年齢を考えれば十分、ケイヒルに刺激を与える3番手という意味では十二分な活躍。ミドルネームがHappyなだけはある愛されキャラで皆を笑顔に。

ブラニスラヴ・イヴァノヴィッチ 7.0
ライトバックとして攻守に欠かせないキーマンとなり、絶対的な存在に。フルシーズン稼働したことも素晴らしかった。世界的にもライトバックとして5本の指に入る選手になったのではないか。時おり気が抜けたプレーを見せたり、失点に直結するファールがあるのが気にはなった。とりあえず契約延長しよう。

セサル・アスピリクエタ 6.0
守備でさらに成長を遂げ圧倒的な貢献度。サイドだけでなくバイタルエリアまで及ぶカバーエリアが彼がレギュラーである理由。だが、僅かに改善したもののレフトバックとして左脚が使えないのは攻撃面で非常に物足りず、彼がもう少し良質なクロスやパスを供給できていたらというシーンは少なくない。ビルドアップでも期待できないどころか狙われ出したので、成長に期待したい。

フィリペ・ルイス 5.5
出れば良いものを見せるのだが、レギュラーSBが両方とも替えがきかない存在ということで出場機会を得られなかった。左利きのレフトバックということでアスピリクエタとは違い、クロスはともかくゲームメイクや崩しの局面でアクセントになれる貴重な存在だったが、守備面でもう少しアピールできればアスピの牙城を崩せたか。バックアッパーとしては最高品質ではあるのだが、彼の力や年齢を考えれば居場所はここではないとも感じる。

アンドレアス・クリステンセン 採点なし
契約で揉めたこともあって今季は常時トップチーム帯同。出番がないのは仕方ない。光るものはあるのだが、いかんせん父親が厄介すぎる。

ネイザン・アケ 採点なし
正直ボランチとしては長所より欠点が目立った。レディングへのローンで短期ながら光る活躍を見せるあたり、潜在能力は素晴らしいものがある。今シーズンでホームグロウンステータス獲得。


MF

ネマニャ・マティッチ 6.5
彼が出ないと勝てないと言わしめるパフォーマンスを見せたが、後半になると疲労からか雑なプレーが目立った。ただ、プレミアをフルシーズンで戦ったのは実質初めてであり、相棒のセスクやラミレスが戻らないせいでカバーエリアが広すぎたりと、オーバータスクであった感も。また、インテリジェンスに欠け、安易で軽率なプレー選択が増えたのも気になった。自分はディフェンシブMFで評価されたことを思い出し、アタッキングMFへの未練を早く断ち切ってほしい。

セスク・ファブレガス 7.0
チェルシーのフットボールを見事に作り上げた。守備面で不満はあるが、それ以上に攻撃面でもたらされるプラスの方が大きい故に外せない存在。足下でもらいたがる選手が多い中で、積極的に動き直してくれるのは流石元バルサだと思わされた。ビッグマッチで消えるだの後半に失速するだの言われたが、代わりになる選手はいなかった。アーセン・ヴェンゲルに心からの感謝を。

ラミレス 5.0
彼の適正ポジションは右サイドハーフである。ボランチで起用すれば攻撃面ではいいところにいると見せかけて常にボールをロストする機械と化し、守備面では敵が来ればバイタルエリアを開ける自動ドアと化した。必要な戦力ではあるけれど、それは彼のクオリティではなくチーム事情に起因するものであり、正直売り時を逃したと思う。

ジョン・オビ・ミケル 5.5
序盤こそ格下相手にそつないプレーを見せたが、プレスをかけてくる相手には歯が立たなかった。クローザーとしての働きがメインだったが、チームで唯一の貴重なアンカータイプでありいなくなったら困る存在。復帰後のパフォーマンスを見ると、膝は案外重症だったのではと心配になる。今シーズンでEUパス取得。

ウィリアン 7.0
シーズン序盤から覚醒の片鱗を見せていたが、しっかり花を開かせた。運動量を活かした守備面での貢献だけではなく、攻撃面でも必要な存在になりレギュラーの座を確固たるものにした。見ていて期待できないわりにセットプレーをずっと任されるあたり、練習では相当いいものを蹴っているのかな。決定的な仕事をよりできるようになればワールドクラスになれる。まずはシュートを枠内に蹴る本数を1試合に1本増やそう。

オスカル 6.0
アザールにアイデアを提供できるのはセスク以外でオスカルしかいないのだが、パフォーマンスの波が激しすぎた。空回りが目立ったが、この年齢でオフが全くない数年を過ごした影響は大きい。彼がフルシーズンでパフォーマンスを維持できればチームとしてもう1段階上のレベルに到達できる。今年はやっと休めるだけに、来季の飛躍に賭けたい。

エデン・アザール 8.0
毎試合違いを作り出した。ワールドクラスへの階段を登り続ける神童が優勝へと導いた。大きな怪我をしなかったのも素晴らしい。選手間投票、記者投票ともにMVPに選ばれたのも納得の出来だった。あとは、代表ウィークのたびに変な発言させようとする某国メディアに気をつけよう。

ファン・クアドラード 採点なし
今シーズンは全て試運転でいいレベル。来シーズン、今季のサラーよりは活躍すれば十分だろう。というか彼を獲得した理由はピッチ内に留まらないわけで。

アンドレ・シュールレ 5.0
いかんせん巡り合わせが悪すぎた。必要なピースであるのは間違いなかったのだが。

モハメド・サラー 4.5
結局何もできなかった。チェルシーの試合で最も活躍したのはCLのバーゼル戦で間違いない。あれっ?


FW

ディエゴ・コスタ 6.5
待ちわびたストライカー、しっかり期待に応えた。攻撃の形をストライカーから逆算できるという意味で、彼の加入は本当に大きかった。「ピッチ内」での素行に関しては、これが彼のスタイルとしか言いようがない。離脱癖は今後の懸念、ハムストリングが癖になっていないかが心配。来シーズンは是非リーグ得点王に輝いてほしい。

ロイク・レミー 5.5
試合に出れば結果を示すのだが、いてほしいときに限って怪我をする。リヴァプールでのメディカルチェック不合格だったりと、いわゆる持ってない選手だと感じてしまった。実力は申し分ないが、稼働率という点を考えると2ndストライカーとして求められる役割を全うしきったとは言い難い。

ディディエ・ドログバ 5.5
パフォーマンスに関しては、残念だが限界が見えた。空中戦でスモーリングに負け続ける姿は見たくなかった。しかしながら、3rdストライカーとしては十分すぎる結果を残しており、ピッチ外、ロッカールームでの貢献度を考えれば必要な戦力だったことに疑いはない。安定した2ndストライカーがいれば来季も3rdはドログバでいいのではないか。


監督

ジョゼ・モウリーニョ 7.0
さすがモウ2季目。国内では成功したシーズンと言っていいだろう。リーグ戦では取りこぼしはニューカッスル戦(A)くらいで、昨季の課題をしっかりクリアした。ただCLでは不甲斐ない結果に終わったので、来シーズンこそは。今季でチームの型ができたので、夏に上積みを期待したいところ。マンネリが怖い。
※5/23追記 個人的に今シーズンはプレミアに重きを置いていたということ、昨季の取りこぼしの多すぎるところを改善してほしかったこと、この2つを考慮してこの数字を出しました。CLのことをもっと考えれば6.5だったかなとは思いましたが、それは来季に、ね。