2015年10月13日火曜日

クロアチア代表、EURO2016グループステージ突破可能性

  クロアチアを含むグループHも残り1節となり、クロアチアがどうやったら突破できるか考えてみたいと思います。

  とりあえず、現在の順位表がこちら。

すでにイタリア、ノルウェー、クロアチアが上位3つを占めることは確定しています。イタリアが突破を決めていますが、首位は確定ではない状態。クロアチアとノルウェーで2位争いを繰り広げてます。

  そして、GS最終節の対戦表がこちら。

クロアチアはグループ最下位のマルタとアウェーで対戦。ノルウェーは、突破を決めた首位イタリアとアウェーで対戦となります。

  まず、順位表を見てわかるように、クロアチアが本戦ストレートインするためには最終戦でマルタに勝つことが必要です。クロアチアはスプリトでのイタリア戦(無観客試合)で起きた"Hakenkreuz Scandal"により、勝ち点1の剥奪処分を受けています。処分がなければ引き分けでも可能性が出てきますが、最下位マルタ相手に引き分けていてはストレートインとか言ってられませんし、とにかく勝ちが絶対条件です。

  また、EURO2016のレギュレーションでは、勝ち点が2カ国間で並んだ場合は当該国間における直接対決の成績で決定する、となっています。クロアチアとノルウェーは既に2試合消化済みで、結果は以下の通り。
3/28 クロアチア 5-1 ノルウェー @マクシミール(ザグレブ)
9/6 クロアチア 0-2 ノルウェー @ウレヴォール(オスロ)
このため、1勝1敗ですが得失点差によりクロアチアが勝ち点で並んだ場合は有利となります。

  以上を踏まえて、クロアチアが勝った上でイタリアvsノルウェーの結果次第でどうなるか場合分けして考えます。
(ⅰ)イタリアがノルウェーに勝利した場合
→1位 イタリア(勝ち点24)、2位 クロアチア(20)、3位 ノルウェー(19)
イタリア、クロアチアが本戦ストレートイン。ノルウェーがプレーオフへ。
(ⅱ)イタリアとノルウェーが引き分けた場合
→1位 イタリア(22)、2位 クロアチア(20)、3位 ノルウェー(20)
イタリア首位通過。直接対決の結果でクロアチアが2位で本戦ストレートイン。
(ⅲ)ノルウェーがイタリアに勝利した場合
→1位  ノルウェー(22)、2位 イタリア(21)、3位 クロアチア(20)
ノルウェー、イタリアが本戦ストレートイン。クロアチアがプレーオフへ。
  つまり、クロアチアがマルタに勝利した場合、ノルウェーが引き分け以下ならばクロアチアは本戦ストレートインということになります。

  まとめると、クロアチアがストレートインするためには以下の条件を満たせば良い、ということになります。
①クロアチアがマルタに勝利する。
②ノルウェーがイタリアに引き分けるか、敗戦する(=勝利しない)。


  こう見ると、他力本願ですが可能性は少なくないのではないでしょうか?突破を決めているイタリアがどれだけのメンバー、どれだけのモチベーションでノルウェーとの試合に臨むかが微妙ではあるものの、負ければ首位陥落ですしなんとかクロアチアを救っていただきたいところです…。

  ただ、まずはクロアチアがマルタに勝たなくてはいけません。マンジュキッチ、モドリッチ、ロヴレンを怪我で欠くアウェーゲームですが、グループ最下位相手ですし当然勝たなくては。Ajmo Hrvatska! Ajmo Vatreni!!

2015年10月8日木曜日

クロアチア代表メンバー発表、招集時会見

EURO2016グループステージも残り2試合。監督交代後初めてのメンバーは以下の通り。

GK
ダニエル・スバシッチ(ASモナコ)
ロヴレ・カリニッチ(ハイドゥク・スプリト)
イヴァン・ヴァルギッチ(リエカ)

DF
ヴェドラン・チョルルカ(ロコモティフ・モスクワ)
ドマゴイ・ヴィダ(ディナモ・キエフ)
デヤン・ロヴレン(リヴァプール)
ヨゾ・シムノヴィッチ(セルティック) 初召集
→ドゥイェ・チャレタ=ツァール(レッドブル・ザルツブルク) 初召集
マルコ・レシュコヴィッチ(リエカ)
ダリヨ・スルナ(シャフタール・ドネツク)
シーメ・ヴルサリコ(サッスオーロ)
ダニエル・プラニッチ(パナシナイコス)
ヨシップ・ピヴァリッチ(ディナモ・ザグレブ) 

MF
ルカ・モドリッチ(レアル・マドリー)
イヴァン・ラキティッチ(バルセロナ)
マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)
ミラン・バデリ(フィオレンティーナ)
マテオ・コヴァチッチ(レアル・マドリー)
イヴァン・ペリシッチ(インテル)

FW
マリオ・マンジュキッチ(ユヴェントス)
ニコラ・カリニッチ(フィオレンティーナ)
イヴィチャ・オリッチ(HSV)
アンドレイ・クラマリッチ(レスターシティ)
マルコ・ピアツァ(ディナモ・ザグレブ)
ドゥイェ・チョップ(マラガ)

ピヴァリッチとチョップが代表復帰。イェドヴァイ(レヴァークーゼン)が負傷中。前回からの落選はレオヴァッツ(PAOK)、レビッチ(フィオレンティーナ)、ツァクタシュ(ハイドゥク・スプリト)。他にはパシャリッチ(モナコ)やハリロヴィッチ(スポルティング・ヒホン)が落選。
また、招集後にロヴレンが足首靱帯損傷、マンジュキッチがハムストリングの負傷で離脱。さらに、ロヴレンの代役で召集されたシムノヴィッチも足首の怪我で離脱し、代役の代役でチャレタ=ツァールがU21から飛び級で初召集。


チャチッチ監督
「期待されるものは明白だ。持てる力を尽くして、ブルガリアとマルタに勝利するための全てをこなす必要がある。我々が油断すればすべてのチームが脅威となりうるが、私はクロアチアはブルガリアより優れたチームだと信じている。」

「万が一グループ3位で終えることがあっても、勝つ雰囲気を作ることはなお重要であり、プレーオフに備えなくてはならない。私たちに残されたチャンスはもうあと1つというわけではない。」

「ロッカールーム内に問題はないよ、関係はフレンドリーだ。選手たちは責任を感じているし、団結するチャンスだと気付いている。ネガティブな結果を回避するため、自分たちの秘めたる強さに気づくため、そして代表チームが国家の誇りとなるためにやれることをすべてやるつもりだ。」

「選手たちはビッグクラブでの成功だけで満足すべきではない。代表としてプレーすることは何事にも代えがたいものであり、そして今の世代は最高レベルだ。先人たちの成し遂げたものを超えようとするのは当然のことだろう。そうした野心など、隠す必要もあるまい。」

ラキティッチ
「僕らの熱意、欲望に勝るチームはないよ。ベストを尽くして成功を掴むんだ。」

「監督は僕たちのことを信じてくれているし、僕らもそれを分かっている。僕たちはチャチッチ監督の信頼に応えたい。それと同時に、コヴァチ前監督が我々にしてくれたこと全てに感謝してもいるよ。」

チョルルカ
「2試合で勝ち点6を奪うために、出来る限り最高の試合をしなくてはならない。僕らにはできる。ここ3試合の悪い出来はもう忘れた。もう、これ以外に方法はないんだ。」

「こういった状況になってしまったが、追いこまれた時ほどクロアチアは強くなるんだ。」

ピアツァ
「ブルガリアは強い。相手を過小評価すれば、どんな相手も脅威となりうる。僕らはベストを尽くさなくちゃいけないよ。」

バデリ
「ブルガリアとマルタから勝ち点を奪えるかは自分たち次第だ。ブルガリアを相手にすることは簡単じゃないし、特に今回は無観客での試合だ。」

「僕は自分たちの強さを信じている。」

 - - - - - - - - - 

新監督就任もメンバーは大きな変化はなく、アーセナル戦で先制点のOGを誘うなど印象的な出来を見せたピヴァリッチとマラガで奮闘中のチョップが久しぶりに復帰。二人ともディナモザグレブ関係者で、マミッチの犬と言われるチャチッチらしいと言えるかもしれませんが。

状況は厳しいものの、ライバルのイタリアとノルウェーは最後に直接対決を残しているため、2連勝すれば本戦にストレートインできる可能性は十分。さらに、勝ち点が並んだ場合は「当該国間の成績」で比較するのですが、イタリアとは1勝1敗得失点差±0、ノルウェーとは1勝1敗も得失点差は+2と全く不利ではありません(仮にこれでイタリアと並んだ場合はグループの総成績で比較します)。

結果は伴わないものの内容の濃いコヴァチを解任しなければよかったとならないよう、内容よりも結果を優先してほしいところです。


<<現在の順位表>>

1位 イタリア 勝ち点18 得失点差+6 
残試合:アゼルバイジャン(A)、ノルウェー(H)

2位 ノルウェー 勝ち点16 得失点差+2
残試合:マルタ(H)、イタリア(A)

- - - - - 本戦ストレートイン - - - - -

3位 クロアチア 勝ち点14*1 得失点差+11
残試合:ブルガリア(H)、マルタ(A)

- - - - - プレーオフ進出圏 - - - - -

4位 ブルガリア 勝ち点8 得失点差-2
残試合:クロアチア(A)、アゼルバイジャン(H)


<<仮に勝ち点が並んだ場合>>

vsイタリア…1-1(11/17)、1-1(6/13)
勝ち点、得失点差ともに同じ
→グループでの総成績を比較して順位決定

vsノルウェー…5-1(3/29)、0-2(9/7)
勝ち点は同じ、得失点差は+2でクロアチアが優位
→クロアチアが順位で上回ることに